「キャブコン」と言えば一般的にトラックベースのキャンピングカーを指しますが、中には例外も。今回紹介するキャンピングカーブランド「ファンルーチェ」には、なんとハイエースベースながら車体後部を大改装しキャブコン化したモデルが存在します。中古車市場でも高い存在感を見せる「ファンルーチェ」ブランド。その人気の秘密とさらに高く売るコツについて、詳しく見てみましょう。
「キャブコン」と言えば一般的にトラックベースのキャンピングカーを指しますが、中には例外も。今回紹介するキャンピングカーブランド「ファンルーチェ」には、なんとハイエースベースながら車体後部を大改装しキャブコン化したモデルが存在します。中古車市場でも高い存在感を見せる「ファンルーチェ」ブランド。その人気の秘密とさらに高く売るコツについて、詳しく見てみましょう。
キャンピングカーユーザーにとっては新車・中古車の販売会社としてお馴染みの「株式会社キャンピングカーランド」がそのノウハウを注ぎ込んで設立した自社ブランド、それがファンルーチェです。2004年に中国・大連に専用工場を設立し、設計から部品製造、架装まで一貫して自社で行っています。
その特徴は何といってもハイエースのキャブコン化でしょう。ほぼ同クラスにキャブコン専用シャーシであるカムロードが存在しますが、ファンルーチェでは敢えてハイエースをベースに用いています。カムロードに比べハイエースの車体改装には大きな手間がかかりますが、乗用車両に近い分デザイン性・快適性・走行性能などの面で大きなメリットを得られます。
「バンのボディを切っちゃって大丈夫なの?」という疑問もあるかもしれませんが、ファンルーチェのシェルは鋼製スペースフレームと多層断熱構造による本格仕様です。この構造は過去に同じくハイエースのカットモデルをベースにキャンピングカーを製造し、国内最高技術ともされていたファーストカスタム社との共同開発だそうです。
現行ハイエースはシャーシとボディが一体となったモノコックフレームのため、通常はカット加工を行うと強度が落ち、安全性に問題が出てしまいます。ファンルーチェが用いる鋼製スペースフレームはフェラーリなどの高級スポーツカーにも用いられる技術であり、加工技術を要しますが最小限の重量で強度と安全性を高めることが可能になっています。この構造により、ファンルーチェは乗用車両ベースのデザイン性や走行性能とキャブコンならではの居住快適性を高いレベルで両立した稀有なモデルとなっています。
現在、中古車市場でのファンルーチェの価格は10年落ちでも500万円台以上が中心となっています。新車価格が800万円台スタートであることを考えると、非常に高いリセールバリューであると言えます。この理由にはどのようなものがあるでしょうか。
ファンルーチェの中心的モデルは「セレンゲティ」ですが、こちらは2005年の発売以来一貫して人気モデルとなっています。これは5m以内の取り回ししやすい全長、7名乗車・5名就寝可能な居住性、そして他に類を見ない高いデザイン性を兼ね備えた商品力が最大の理由でしょう。また、ベースとなる現行ハイエースが2004年の登場から一度もフルモデルチェンジを行っておらず、セレンゲティ最初期の2005年モデルが未だに「現行型」であることも一つの理由だと考えられます。
居住快適性の高いキャブコンは数多く存在しますが、ファンルーチェのように高いデザイン性をもつモデルは多くありません。ベースとなるハイエースはキャンピングカーのみならずカスタムベースとしても非常に人気が高く、デザインを高く評価されている車両です。さらには車両後部に架装されるシェルも空力効果を含めた機能性あふれるスタイリッシュな外観です。このような完成度の高い外観はファンルーチェの大きな魅力と言えます。
また、昨今の情勢による新車製造の遅れはキャンピングカー市場にも影響を及ぼしています。新車納期が年単位になる場合も多く、それに伴い中古車へと需要がシフトし、車両供給が足りない状況が続いています。「多少割高でもすぐに乗れる車が欲しい」という方にとって中古車市場は魅力的であり、必然的にリセールの価格も上昇します。この傾向は一時的とも見られていましたが、現時点でも新車供給が改善する見通しは立っておらず、まだしばらくは継続しそうです。
ここからはファンルーチェブランドの主要モデルを4車種紹介します。
ファンルーチェの中心的モデルで、2005年の発売以来ロングセールを続けています。
全長4,990×全幅2,100×全高2,840mmというボディサイズは居住性と取り回しのバランスがちょうどよく、マルチルーム等の装備も充実しています。価格は税抜きで¥8,298,000からとなっており、全長を延長しさらに快適性を高めた「525」というモデルも存在します。
全長5,250×全幅2,100×全高2,870mmと、全長を延長したモデルです。ダイネットスペースの広さが特徴的で、4名分の就寝スペースも広々と使えます。税込1,000万円を超えるモデルですが、価格に見合った快適性を備えます。
全長4,825×全幅1,920×全高2,690mmと、セレンゲティより一回り小さなサイズのモデルです。就寝定員が大人2名+子供2名と少なめのため、2名での利用に最適です。コンパクトボディのためマルチルームはありませんが、車両価格が700万円台からとお求めやすい点も魅力です。
こちらはカムロードベースのモデルです。サイズは全長5,225×全幅2,040×全高2,830mmと、カムロードベースとしては標準的な大きさです。ルームエアコンや大容量給排水タンクを標準装備し、快適性を高めています。
続いて、高いリセールバリューを保つファンルーチェを「さらに高く売る」ためのコツと注意点をご紹介します。
「ハイエースベースのキャンピングカー」にはたくさんのモデルが存在しますが、その多くは一般的なバンコンモデルです。ファンルーチェは一般的なハイエース系バンコンとは相場が異なるため、査定時に正確に伝えておく必要があります。ネット査定などの場合は特に注意が必要です。「ファンルーチェのセレンゲティ」など、ビルダー名とモデル名をしっかり伝えましょう。
キャンピングカーの装備品は多岐にわたります。手間はかかりますが、査定時に各装備品の作動確認を一緒に行うことで、確実に作動することをアピールできます。また、万一故障個所があれば修理してから売却することも可能になります。
ファンルーチェは内外装のデザイン性も高く評価されているモデルであり、一般的なキャンピングカー以上に「美観」が重要視されます。内装はもちろんですが、外装をきれいに保つことも高価買取を狙う際には重要です。
売却先に迷ったらキャンピングカーラボにご依頼ください。
前述した通り、ファンルーチェの相場は経年モデルでも比較的高値で安定しています。
キャンピングカーラボでの買取事例
①ファンルーチェ・セレンゲティ:
査定時期2022年5月、買取額563万円、初度登録平成26年12月、走行距離27,400km
②ファンルーチェ・パタゴニア:
査定時期2022年8月、買取額540万円、初度登録平成27年8月、走行距離23,400km
③ファンルーチェ・パタゴニア:
査定時期2022年10月、買取額410万円、初度登録平成23年11月、走行距離81,200km
ご依頼をお待ちしております。
珍しいハイエースベースのキャブコン「ファンルーチェ」について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。トラックではなく乗用車両に近いモデルをベースにすることで、デザイン・走行性能・居住性を高いレベルで兼ね備えた人気のキャンピングカーであり、中古市場でも安定した人気を持つことで非常にリセールバリューの高い車種です。
ベースモデルとなる現行型ハイエースは18年という長期にわたって生産されており、間もなくフルモデルチェンジが予想されます。新型発売の際には現行モデルの値崩れも発生する可能性があるため、リセールを重視される場合は売却タイミングをよくご検討ください。
この記事が皆様の快適なキャンピングカーライフの一助になれば幸いです。
当メディアでは、20年以上にわたりキャンピングカーの買取サービスも行っております。 確かな知識でオーナー様に寄り添った査定をぜひご体験ください。