キャンピングカーらしい外見や高い居住性、さらにはリセールバリューの高さも魅力のキャブコン。その中から今回は老舗ビルダー・アネックス社の「リバティ52DB」を紹介します。
キャンピングカーらしい外見や高い居住性、さらにはリセールバリューの高さも魅力のキャブコン。その中から今回は老舗ビルダー・アネックス社の「リバティ52DB」を紹介します。
アネックス社は前身企業が1981年にキャラバンベースのキャンピングカーを発表して以来40年以上、1994年のアネックス社設立からでも25年以上にわたって「日本のキャンピングカーを創る」というコンセプトのもと、様々なキャンピングカーを製造してきた信頼あるビルダーです。
現在ではアネックス社のキャブコンとして有名な「リバティ」のブランドは、1996年発売の「MAX LIBERTY」で初めて登場します。ベースはハイエーストラック、約5mの全長に常設二段ベッドを備えたパッケージはそれ以降のキャンピングカーに大きな影響を与えました。
その後、三菱キャンターの後輪2軸モデルをベースとした全長7m近いロングモデルの「リバティ7.0」、グランドハイエースやハイエースベースのモノコックカットボディを用いた「エディ・リバティ」「リバティNS」といったチャレンジングなモデルを輩出し、2018年にカムロードベースで登場したリバティブランドの集大成とも言えるモデルが「リバティ52DB」です。
リチウムイオンバッテリーや床暖房システムといった最先端のテクノロジーと、キャブコンらしさを失わないスタイリッシュなデザインを備えた魅力的な1台に仕上がっています。
国内唯一のキャンピングカー専用ベース車であるカムロードに、スタイリッシュかつ最先端の架装を行ったモデルが「リバティ52DB」です。モデル名の「52」は全長5.2mを、「DB」は「ダイネット」「バンクベッド」を表しています。
ボディサイズは5,230mm(全長)×2,040mm(全幅)×2,880mm(全高)。カムロードベースのキャブコンとしては標準的なサイズ感です。
カーデザイナーとのコラボレーションで設計されたというリバティ52DBのデザインは、単にスタイリッシュというだけでなく、空力的な配慮や使い勝手を考慮された実用性の高いものになっています。
運転席上部に張り出したバンクヘッド部分は前方に向かって絞り込まれており、流線形の上部デザインと合わせて全面投影面積の大きなキャンピングカーの空気抵抗を低減。シェルサイドから後方部分に見られる上部が切り落とされたように傾斜するデザインは、整流効果に加えキャブコンの大敵である横風の影響を低減します。上部を絞ったデザインとすることで、サイドオーニングが全幅内に収まることもポイントでしょう。
外見上のアクセントにとどまらず、機能性を感じさせるこれらのデザインはアネックス社のキャンピングカーに対する理解とこだわりを感じさせます。
もちろん、外見だけでなく装備面も充実しています。特筆すべきは「リチウムイオンバッテリー」と「FF床暖房」の標準採用です。
居住快適性への要求が高まるにつれ、キャンピングカーの電力消費量は大きくなってきています。家庭用エアコン、冷蔵庫、電子レンジなどの装備は快適性を高めてくれますが、たくさんの電力消費を伴います。
今日のキャンピングカーではサブバッテリーの搭載がほぼ必須となっている状況ですが、欲しい電力を従来の鉛ディープサイクルバッテリーで賄おうとすると搭載スペースとともに数十kgという重量増が必要となり、積載量の余力が少ないキャンピングカーにとっては悩みの種でもあります。
リバティ52DBでは、軽量コンパクト・大容量の電力供給システムを専用設計することで、最先端のリチウムイオンバッテリーの搭載を可能にしています。
また、冬場の室内暖房も工夫されています。通常のFF式暖房では温まり方にムラが出たり、起動時の作動音が大きかったりという課題があります。これを解決するため、リバティ52DBではクーラント(不凍液)を循環させる床暖房システムを装備しました。
クーラントは空気に比べて冷めにくいため、一度温めればしばらく温度を保ちながら車内の床を循環します。ヒーターで温め続ける必要がなくなり、ムラの少ない、電力消費を抑えた静かな暖房が実現されています。
リバティ52DBではシェルの断熱関係も新設計となっています。
シェルのフロアパネル、ルーフパネル、サイドパネルには住宅用としても用いられるXPS断熱材を使用し、高い断熱効果をもたらしています。窓にもアクリル二重窓を採用することで、採光性と断熱性の両立を実現。
前述した床暖房のシステムも、このような高い断熱性能と相まって効果を発揮します。
ここまでアネックス・リバティ52DBの概要を紹介してきましたが、リバティ52DBはリセールバリューの高さも魅力の一つです。その理由を確認してみましょう。
リバティ52DB以外のモデルにも言えますが、キャブコンのベース車両としてトヨタ・カムロードは圧倒的な人気を誇ります。
カムロードは国産唯一の「キャンピングカーベース専用車両」として開発されました。通常のトラックとは使用状況の全く異なるキャンピングカーに最適化されたベース車両ですので、乗り心地や走行性能、操縦安定性などのあらゆる面でキャンピングカー架装を前提としています。
したがって、キャブコン市場の中でもカムロードをベースとしたモデルには人気が集まり、リバティ52DBの需要も必然的に高くなります。
国内外のキャンピングカー情報を集めたサイトである「キャンピングカー比較ナビ」の閲覧人気ランキングでも、リバティ52DBは常にトップ10前後の位置をキープしています。
記事執筆時点でのランキングは14位、キャブコンの中では6番目の順位で、高い注目を集めているモデルだと言えるでしょう。コンパクト・低価格なモデルが上位にある傾向が強い中、1,000万円を超えるリバティ52DBがこの位置にあるのは非常に目を引きます。
また、このような人気モデルにもかかわらず、中古車市場での流通台数が少ないこともポイントです。
通常、中古車市場での流通台数はその車種の人気と相関関係にありますが、キャンピングカーのような少数生産車両の場合は話が変わってきます。もともとの生産台数が少ないため、中古車市場の人気に車両供給が追いついていない、という状況になっていると考えられます。
大手中古車情報サイトでは執筆時点で1台しか確認できず、その車両は旧型カムロードをベースにした2年落ちモデルにもかかわらず約1,000万円という「ほぼ新車」の価格である点からも、供給不足という状況がお分かりいただけるかと思います。
このように、アネックス・リバティ52DBは現在非常に「売りやすい」状況にあると言えます。このリバティ52DBをさらに高く売るためには、どのような点に注意するべきでしょうか。確認してみましょう。
大前提ですが、意外と忘れがちな点です。
キャンピングカーは様々なベース車両を様々なビルダーが色々な方法で架装しています。乗用車メーカーのように大々的な宣伝を行っているわけでもないので、個々のモデルの一般的な知名度は高くありません。したがって、ビルダー名やモデル名をしっかりと伝えないと査定価格に影響が出る場合があります。
現行リバティシリーズには52DBのほか、同じカムロードベースで52SPというモデルもあります。就寝定員なども異なるため、モデル名は「DB」の部分まで正確に伝えましょう。
キャンピングカーの査定では装備品の動作確認が重要な意味を持ちます。エアコンが動かない、FFヒーターが壊れている、冷蔵庫が冷えない等の問題点は査定のマイナス評価となります。スタッフと一緒に確認することで問題点がないことを証明し、また万一問題点があった場合にも売却前に修理するという選択肢が生まれます。
また、リバティ52DBに装備されているリチウムイオンバッテリーは、一般的にはオプション装備です。また、FF床暖房システムも他のモデルにはない特徴です。これらの装備品については査定スタッフが知らない可能性もあるため、特にアピールしておきましょう。
特徴の項目でも触れましたが、リバティDBはデザインの評価が高いモデルです。アウトドアでは不整地に赴くことも多いキャンピングカーですが、リセールバリューを考えた場合、外装はできるだけきれいに保ちましょう。
内装についても、シートやインテリアの染み・汚れは減点対象となる場合があります。こまめに清掃しきれいな状態を保つように心がけましょう。キャンピングカーのインテリアは飲食を伴う場でもありますから、こまめな清掃は査定の評価だけでなく感染症等の予防にも有効です。
売却先・依頼先に迷ったら、まずはキャンピングカーラボにご依頼ください。キャンピングカーの専門知識を持ったスタッフが査定を行うため、装備品の評価や見落としがなく、高額査定に繋がる可能性が高まります。キャンピングカーラボはカムロードをベースとしたキャブコンの査定・買取実績も豊富ですので、安心してお任せいただけます。
前述した通り、現在中古市場のリバティ52DBは供給が不足している状況です。新車販売は各社とも新型カムロードをベースとした車両に切り替わっていますが、それらが広く中古車市場に流通するまでの期間は、特にチャンスと言えるかもしれません。リバティ52DBの売却を少しでも検討されている場合は、この機会に査定だけでも行ってみることをお勧めします。
アネックス・リバティ52DBの特徴とリセールバリューについて紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。先進的な装備とスタイリッシュな外観を備えた「キャブコンらしいキャブコン」です。デザインが気に入って購入するという方も多いようですが、装備面でも床暖房やリチウムイオンバッテリーが標準装備されている点は大きな魅力です。
新車の納期遅延やコロナ禍以降のアウトドア人気で、リセールバリューも非常に期待できる状況になっています。中古キャンピングカーの相場は高い状態が続いていますが、永続的なものではありません。売却を検討されている場合は機会を逃さないようご注意ください。それでは、皆様のキャンピングカーライフの一助になれば幸いです。
当メディアでは、20年以上にわたりキャンピングカーの買取サービスも行っております。 確かな知識でオーナー様に寄り添った査定をぜひご体験ください。