キャンピングカーでも残クレ（残価設定型クレジット）を組めるのか？

残価設定クレジットとは

残価設定型のクレジット（ローン）とは、数年後の買い取り価格である「残価」を設定し、その残価を引いた金額を分割して、毎月返済するローンの形態です。残価設定型ローンと言われたり、残クレと言われたりすることがあります。いずれも同じ意味であるため、内容に違いはありません。

残価設定クレジットのメリット

では、残価設定型クレジットにはどのようなメリットがあるのでしょうか。主な3つの利点を紹介します。

毎月の返済額を抑えられる

残価設定型クレジットは、設定した残価を引いた金額を分割払いするため、月々の支払額を抑えられます。一般的なローンの場合、全額を分割払い（頭金を除く）するため、月々の支払い負担が大きくなったり、ボーナス月の支払金額を多めに設定する必要があります。

しかし、残価設定型クレジットであれば、数年後の車の価値、つまり、将来の査定額を引いた金額を分割するため、月々の支払い額を抑えられるのです。利子を抜きにした考え方は次の通りです。

【300万円の車を5年で返済する場合】
■一般的なローン
300万円÷60回数（5年）=月々の支払額50,000円
■5年後の残価を150万円とした場合
300万円-150万円（残価分）÷60回（5年）=月々の支払額25,000円

3〜5年でクルマを乗り換えられる

残価設定型クレジットは、定期的にクルマを乗り換える方におすすめの支払い方法です。

一般的に残価設定型クレジットは、支払いの最終回で、残価の精算方法を3つの選択肢から選びます。1つ目は、ローンの支払いが終わったタイミングで今乗っているクルマを売却して新車に乗り換えるという方法。2つ目は、車両の返却をして残価を精算する方法です。3つ目は、残価の再ローンして乗り続けるという方法になります。

残価設定型クレジットなら、環境が変わるタイミングに合わせてローンを組み、新しいクルマに乗り換えることも可能です。「子供が大きくなったら別のクルマに乗り換えたい」など、将来を見据えた上で残価設定型クレジットを利用するのも良いでしょう。

残価が保証されている

残価設定型クレジットは、数年後の価値が保証されていることも大きなメリットです。キャンピングカーのように資産価値が高い車であれば、残価率も高くなりやすい傾向にあります。支払い回数が多く、返済する年月が長くても安心して契約できるでしょう。

残価設定クレジットのデメリット

残価設定型クレジットのメリットを紹介しましたが、契約時の注意点も確認しておきましょう。残価設定型クレジットのデメリットといわれているポイントを解説します。

金利が高い

残価設定型クレジットは、金利が高いこともあるため、契約時に注意しなければなりません。

金利が高い場合、精算時に追加費用を多く支払わなければならなかったり、月々の支払額が増えてしまうこともあります。そのため、残価設定型クレジットを契約する場合には、金利がどのくらいなのかを確認しておきましょう。

追加費用が発生する場合がある

残価設定型クレジットでは、最終回の支払い時に追加費用を請求される場合があります。

傷やへこみ、故障や不具合が認められると、クルマの価値が下がるため追加費用の支払いを求められます。

そのため、残価設定型クレジットでキャンピングカーを購入した場合は、事故には十分気をつけてなるべく車の価値を下げないようにしましょう。

走行距離が制限されている

残価設定型クレジットでは、年間走行距離の上限が設定されているプランも少なくありません。

長距離を走るキャンピングカーで残価設定型クレジットを契約する場合には、年間走行距離の上限があるか、何kmまで走行できるか、超えてしまった時にどのように精算するのか、などを確認しておきましょう。

残価設定クレジットでのキャンピングカー購入例

残価設定型クレジットでキャンピングカーを購入すると、どのくらいの支払額になるのでしょうか。ここからは、キャブコン、バンコン、軽キャンパーの購入シミュレーションを紹介します。

キャブコンの場合

キャブコンは、新車販売価格650万円〜1,000万円が相場です。ここでは、800万円のキャブコンを新車で購入した場合のシミュレーションをしてみましょう。

【800万円のキャブコン】
■残価率：50%
■支払回数：60回払い（5年）
■金利：2.7%
■ボーナス払い：なし（均等払い）
■800万円-400万円=400万円（残価を差し引いた額）
■借入金額：4,000,000円

■総返済額：8,815,285円
■毎月の返済額：81,615円

バンコンの場合

バンコンは、新車販売価格150万円〜650万円が相場です。ここでは、400万円のバンコンを新車で購入した場合のシミュレーションをしてみましょう。

【400万円のバンコン】
■残価率：50%
■支払回数：60回払い（5年）
■金利：2.7%
■ボーナス払い：なし（均等払い）
■400万円-200万円=200万円（残価を差し引いた額）
■借入金額：2,000,000円

■総返済額：4,407,613円
■毎月の返済額：40,807円

軽キャンパーの場合

軽キャンパーは、新車販売価格200万円〜400万円が相場です。ここでは、300万円の軽キャンパーを新車で購入した場合のシミュレーションをしてみましょう。

【300万円の軽キャンパー】
■残価率：50%
■支払回数：60回払い（5年）
■金利：2.7%
■ボーナス払い：なし（均等払い）
■300万円-150万円=150万円（残価を差し引いた額）
■借入金額：1,500,000円

■総返済額：3,305,754円
■毎月の返済額：30,606円

https://www.campcar-lab.com/kaitori/

まとめ

キャンピングカーは、残価設定型クレジット（残クレ）でも購入できます。また、資産価値が高く残価率が一般的な乗用車より高いことも特徴です。車種や残価設定型クレジットの条件次第ではあるものの、一般的な乗用車とほぼ同等の月額払いでキャンピングカーを手に入れるのも夢ではありません。