キャンピングカーユーザーはもちろん、昨今のアウトドアブームで「車中泊」が話題になることが増えています。しかし、車中泊はどこでも自由に行えるものではありません。公共駐車場での車中泊がマナー違反としてSNSで取り上げられることも目立っています。そこで今回は、誰でも堂々と車中泊できる「RVパーク」について紹介します。
キャンピングカーユーザーはもちろん、昨今のアウトドアブームで「車中泊」が話題になることが増えています。しかし、車中泊はどこでも自由に行えるものではありません。公共駐車場での車中泊がマナー違反としてSNSで取り上げられることも目立っています。そこで今回は、誰でも堂々と車中泊できる「RVパーク」について紹介します。
RVパークとは、一般社団法人日本RV協会(JRVA)が「快適に安心して車中泊が出来る場所」を提供するために定めた条件を満たす車中泊施設です。「初めて聞いた」と言う方も多いかもしれませんが、現在日本全国で270ヵ所以上が認定され、徐々に知名度も上がりつつあります。
下記の条件を満たし、日本RV協会が認定した施設がRVパークとなります。
①4m×7m程度の駐車スペース
②一週間程度の滞在が可能
③24時間利用可能なトイレ
④100V電源が使用可能
⑤入浴施設が施設内又は15km圏内にある
⑥ゴミ処理が可能
⑦入退場制限が緩やかで予約が必須ではないこと
⑧RVパークの看板を設置すること(ロゴは協会が作成、設置は施設で行う)
引用:くるま旅 施設ご案内(https://www.kurumatabi.com/rvpark/)
RVパークと類似の施設に「道の駅」があります。
道の駅は自治体などの公的団体が設置し国土交通省が登録した休憩施設で、「休憩機能」「情報発信機能」「地域連携機能」をもつことが条件となっています。休憩機能としては、24時間無料利用可能なトイレと駐車場が整備されますが、車中泊は原則的に禁止されている場合が多く、ごみの処理や電源利用も施設ごとに条件が異なり一貫していません。国土交通省としては「仮眠はOK、宿泊はNG」という立場ですが、仮眠と宿泊の線引きも難しく、黙認状態という施設も少なくありません。施設によっては滞在時間を12時間まで、24時間までと制限しているケースも見られます。
無料で滞在できることは大きな魅力ですが、昨今では道の駅での連泊行為や大量のゴミ処理がマナー違反としてバッシングの対象となり、SNSで「炎上」するという光景もしばしば確認されます。
一方、RVパークは「安心して車中泊を行える施設」です。誰にもとがめられず、堂々と車中泊を満喫できます。ただし道の駅とは異なり、利用料金が必要となります。
入浴施設が近隣に存在するという条件があるため、逆に日帰り温泉などの入浴施設が駐車場内にRVパークを設置しているというケースも見られます。公的団体が運営する道の駅に比べ、施設のバリエーションが様々である点も特徴的です。
JRVAの条件には「入退場制限が緩やかで予約が必須ではないこと」という条件がありますが、実際には利用者の利便性も含め、予約が必要としている施設も多いようです。利用者側の立場でも「満車で使えない」という状況は困ってしまいますから、予約が可能な施設を選んだ方が安心できます。
RVパークの利用に会員登録などは原則不要です。WEBサイトなどでRVパークを探し、予約が必要な場合は予約を行い、当日チェックインを行えば誰でも利用可能です。キャンピングカーではない一般車両ももちろん利用できます。
予約不要なRVパークもありますが、利用可能台数が少ない施設もあるため、夏休みや紅葉シーズンなどの繁忙期は予約可能な場所を選んだ方が安心かもしれません。
RVパークの利用料金は施設によって異なります。
500円から5,000円程度まで幅が広く、それに応じて受けられるサービスも様々です。1台あたりの料金が主流ですが、施設によっては利用者1人あたりの利用料が追加でかかる場合もあります。ゴミ処理料金や電源使用料金も利用料に含まれている場合と別料金になる場合とがあり、さらにRVパークに付随する施設の料金なども含まれている場合もあります。利用料金の額面だけで一概に安い・高いと判断するのは難しいこともありますので、事前に設備等の内容を確認しておくことをお勧めします。
JRVAの子会社である「くるま旅クラブ株式会社」が運営するサイトでは、全国のRVパークについて利用料金や設備を確認することができます。
こちらも施設によって異なりますが、チェックインは12~14時以降、チェックアウトは10時までという施設が多いようです。チェックインの締切時間を早めに設定している施設もあるため、予約の際や前述のサイト等で事前に確認を行いましょう。チェックアウトまでにゴミ処理等を済ませておくのもお忘れなく。
車外調理や火気の使用は原則禁止です。バーベキュー等が可能な付属施設をもつRVパークもあるため、用途に合わせて選びましょう。停車中のアイドリングや発電機使用も原則禁止です。
ゴミの処理は可能ですが、別料金制、専用のゴミ袋が必要等のルールが施設ごとに定められています。利用場所に置き去り等のマナー違反は絶対にやめ、指定された場所でルール通りに処理しましょう。キャンピングカーの排水処理が可能な場合もルールに則って利用します。
一方で、原則禁止となっている発電機や火気の使用が可能なRVパークも存在します。WEBサイトや予約時の電話で事前に確認し、ルール違反とならないように注意しながら快適な車中泊を楽しみましょう。
これまで見てきたように、「車中泊が可能」という点以外の利用方法はRVパークの各施設によって差があります。「くるま旅クラブ株式会社」が運営するサイト等で利用する施設の状況を確認してから出発するようにしましょう。利用ルールを確認するという点でも、予約可能な施設であれば予約して利用した方がトラブルになりにくいはずです。
車中泊の際に気がかりな点として、安全面の問題があります。車中泊を狙った車上荒らし等の被害も報道されており、被害に遭わないための対策が求められる状況となっています。トイレ等の短時間であっても車を離れる際は施錠する、車外に出るときは複数人で行動する、車内が見えないように窓はカーテン等で塞ぐ、等の対応は最低限行っておきたいものです。
道の駅などの公共駐車場の場合、24時間誰でも利用できるため、安全面のリスクは大きくなります。有料であり区画が分けられたRVパークの場合は、若干ながらそのリスクを下げられるでしょう。より一層の安全対策のためには、防犯カメラの設置や管理人が常駐している施設を利用することをお勧めします。安全に気を配り、ルールを守りながら最大限に楽しい車中泊ライフをお過ごしください。
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