ペットと一緒の旅行は楽しいものですが、宿泊施設やトイレなど気を使う場面が多いことも事実です。気兼ねなくペットとの旅を楽しみたい……実はそんな方におすすめなのがキャンピングカー。今回は愛犬家のためのキャンピングカーについて紹介していきます。
ペットと一緒の旅行は楽しいものですが、宿泊施設やトイレなど気を使う場面が多いことも事実です。気兼ねなくペットとの旅を楽しみたい……実はそんな方におすすめなのがキャンピングカー。今回は愛犬家のためのキャンピングカーについて紹介していきます。
ペットのいる家庭の旅行は、なかなか気軽にできるものではないでしょう。ペットホテルに預ける、同伴可能な場所を選んで同行する、いずれにしてもフラっと出かけられるようなものではなく、事前にきちんと計画を立てる必要があります。
近年はペット同伴可の宿泊施設も増えてきてはいますが、雰囲気やペットとの相性は行ってみるまで分からない部分もあります。多くのペットは人間よりも環境変化に敏感ですから、旅行先で体調を崩す場合も少なくありません。「楽しいはずの旅行が、人間にとってもペットにとってもストレスだらけ」、そんな結果は寂しいものです。
キャンピングカーであれば、少なくとも宿泊施設に気兼ねする必要はありません。移動中も自分たちのタイミングで休憩を取ることができます。キャンピングカーでの移動に慣れたペットであれば、彼らにとって自宅のような快適さを保ったままの旅行も可能になるでしょう。また、通常の車に比べれば車内は広く、自由度があります。渋滞中の車内でペットのトイレを行うことも難しくはありません。慣れてしまえば目的地までの移動行程がペットにとって「ほぼ自宅」になるキャンピングカー。旅先でのトラブルの可能性も減らすことができるでしょう。
実際にペットをキャンピングカーに乗せる際にはどのような点に気を付ければいいでしょうか。基本的には通常の乗車時と変わりませんが、長時間の移動になることが多いキャンピングカーの場合、休憩のタイミングには注意が必要です。
人間同様、ペットの車酔いのしやすさにも個体差があります。食後すぐの乗車は避けた方が良い、というのも人間と同じです。
犬の場合、乗車の一時間ほど前までに散歩と食事を終わらせておくのが良いようです。散歩は食事前に行い、食事の後は消化のための時間を設けることで、乗車後は適度な疲労と満腹感から眠ってくれることも期待できます。
また、キャンピングカーの車内に慣れておくことも重要です。よく知らない、居心地の悪い場所では緊張から車酔いが悪化しやすくなるでしょう。移動時以外でも車内に乗せて慣れてもらうことや、ドッグランなどへの短距離移動にもキャンピングカーを用いることで「これに乗ると楽しいことが起きる」という刷り込みなども効果的かもしれません。
車での移動は、どうしてもペットにストレスを与えます。揺れる車内に長時間拘束されている状況は、ペットにとって望ましいものではないでしょう。ペットの様子に合わせてこまめに休憩を取ることが重要です。
ただし、「拘束されていなければストレスが減る」というわけではないようです。揺れ動く車内でフリーな状況になるとバランスを取り続けるためにかえってストレスが増してしまうという話もあります。個体差もあるでしょうが、シートベルト固定式のクレートなどを用いることでしっかり寝られるケースも多いようです。
与えるストレスを最小限にするためにも、できるだけ「慣れた環境」を構築するようにしましょう。車内の環境に慣れてもらうのが一番ですが、日頃から使っているケージやクレートを用いる、飼い主やペット自身の匂いのついたタオルやぬいぐるみ等を用意することも有効でしょう。
エアコンの切れた車内にペットを放置することは言語道断、ダメ絶対。
JAFの調査によると、エアコン停止後15分で車内温度は熱中症危険レベルまで上昇し、放置し続けた場合は50℃を超えます。人間でもペットでも、その生命に重大な影響を及ぼす可能性がある温度です。
車内の熱中症による死亡事故は度重なる注意喚起にもかかわらず毎年発生し、ペットの事例も報告されています。車内に閉じ込められればペット自身で脱出することはできません。たとえ数分の買い物であってもエンジンを切っての放置は避けましょう。
移動中の休憩はこまめに取るのが原則ですが、特にトイレのタイミングには注意しましょう。
ペットシーツの場合はペットシーツ、屋外なら車外と、なるべく普段と同じスタイルで行えるように調整します。普段散歩時にトイレを行っている犬の場合、散歩の時間帯には休憩を入れ、車外でトイレを行うようにしましょう。
道の駅や高速道路のサービスエリアには大規模なドッグランを併設している施設もあるので、そういった場所をうまく活用できると人もペットもストレス解消になります。もちろん、どのようなスタイルであっても排泄物の処理は責任をもって行いましょう。
次に、ペットとの旅行を考慮したキャンピングカーを選ぶ際のポイントについて見てみましょう。
猫や鳥などのペットであれば、車内の広さはそれほど問題にならないかもしれません。犬の場合、特に大型犬の場合は求められるスペースも大きくなります。クレートやケージの設置だけでもそれなりのスペースを必要とします。車中泊中に窮屈さを感じないレベルとなればキャブコンやバスコンのような大型キャンピングカーが最適でしょう。
ペットと人の居住空間を分けることも、双方の快適性向上に繋がります。寝具への粗相などは双方の不幸に繋がるため、少なくともベッドは分けておくことが望ましいでしょう。
前述したように、炎天下の車内温度は危険なレベルに上昇します。犬をはじめとした多くのペットは人間よりも暑さに弱いため、ペットと車内で生活するためには、エンジン停止中であっても使用可能なエアコンの装備が必須になります。通常のカーエアコンとは別に、サブバッテリーを用いたエアコンシステムが装備された車両を選びましょう。
雨の日の散歩の後など、ペットの足元は泥まみれになることもあります。そんな時に車外から使用可能なシャワーがあれば室内を汚す心配がありません。車種によっては後部エントランスがシャワールーム直結となっているもの、防水パネルでシャワールームまで車内を汚さず進めるものなどもあります。
そして、上記のようなペット同行時に便利な装備を一式揃えたペット向けキャンピングカーも存在します。シート表皮や内装を爪の通りにくい、抜け毛を取りやすいものに変更したり、ケージ固定用のアンカーを装備したり、防水パネルや外部シャワーを装備していたりと、至れり尽くせりの車種もあります。
ペットと人の居住空間を分けて互いの快適性を高めたモデル、軽自動車ベースで限られたスペースをフル活用したモデルなど、ペット同伴旅行を考えている人が興味を惹かれるであろうモデルが多数存在しています。ベース車両も軽自動車からキャブコンまで多種多彩です。この機会に探してみてはいかがでしょうか。
今回は「愛犬との旅行」を中心に、ペット向けのキャンピングカーについて紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。キャンピングカーを利用することでペット同伴時の移動中の快適性は間違いなく高くなるでしょう。一方で純粋な宿泊環境は広さや騒音等の点でペット同伴ホテルに劣ります。
近年ではキャンピングカーのレンタカー利用も可能になっているため、そういったサービスを利用して使用感を確かめてみることもおすすめです。ただし、レンタカーの場合はペット利用可能なことを事前に必ず確認しましょう。
キャンピングカーの利点をうまく活用し、愛犬やそれぞれのペットとの生活をこれまで以上に楽しんでいただければ幸いです。
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