デュカトをベースにしたホワイトハウスのモデルは特徴的！魅力を詳しく解説

フィアットの欧州ロングセラー商用車「デュカト」が日本に正式導入

フィアットのデュカトは2022年9月に日本市場への正式導入を発表し、2023年から各ビルダーが魅力的なモデルの販売を開始しています。全幅が2mオーバーのボディサイズを持つデュカトが、なぜ日本で展開されることとなったのか背景を探ると、ジャパンキャンピングカー2022への出展が大きなきっかけです。

国内のキャンピングカー市場は、直近の数年間で右肩上がりの成長を続けています。車中泊人気に後押しされるように、バンコンや手軽に使える軽キャンパー、本格的なキャブコンなど多くのモデルがあり選択肢が豊富な状況です。そのような背景を受けてフィアットは、ヨーロッパ車ならではの見た目と乗用車ライクなドライビングが楽しめるデュカトを正式に日本へ導入することを決定しました。

国内ビルダーでは、ホワイトハウスをはじめとする5社がデュカトをベースにしたキャンピングカーを取り扱っています。中でもホワイトハウスは、自由度の高いデュカトの魅力を活かして、幅広いニーズに応えられるクルマを目指したモデルを展開しています。また、正規ディーラーとしてアフターサービスが強化されており、輸入車のネガティブな部分をフォローしているのは正規ディーラーならではです。パーツの供給が安定するメリットもあり、キャンピングカーとしてメンテナンスの面で安心感が向上しています。

フィアット・デュカトの特徴

フィアットのデュカトは、国産のキャンピングカーが用いる商用車とは異なる雰囲気が特徴です。具体的には、ヨーロッパ車ならではの見た目に加えて、充実した安全装備や力強くも低燃費のクリーンディーゼルエンジンなどが挙げられます。

たとえば、立体的な顔つきの外装は走りが期待できる見た目をしています。内装では、スマホ連携対応の10インチナビゲーションやテレスコピックが付いた本革巻きのステアリングホイールのほか、バックカメラ・バックソナーなど、乗用車と遜色のない充実装備が魅力です。また、適度なホールド感がある運転席のシートは、長距離を運転していても疲れにくい形状と座り心地を実現しています。なお、日本に導入されるモデルはFFのみで4WDの設定はありません。

日本に導入されるデュカトのボディサイズは「L2H2」「L3H2」「L3H3」の全部で3種類です。それぞれ、L2H2は全長5,410mm・全幅2,050mm・全高2,525mm、L3H2は全長5,995mm・全幅2,050mm・全高2,525mm、L3H3は全長5,995mm・全幅2,050mm・全高2,765mmとなっています。大柄でフロアが高いため、トラックのようによじ登って乗り込むイメージです。ただし、一度乗り込んでしまえば、5ナンバーミニバンの天井が見えるほど視点が高く、意外と運転がしやすく感じるでしょう。また、デジタルインナーミラーや大きなサイドミラー、三角窓などサポート装備も十分に備わっています。

ホワイトハウスのデュカトは2つのモデルをラインナップ

ここからは、ホワイトハウスが展開しているデュカトをベースにした2つのモデルを紹介します。それぞれ用途が明確に異なるため、どちらが自身にとって適しているか確認してみてください。

「5人乗りクルーキャブ仕様」

デュカトが持っている広大なスペースに、2列目シートと荷室を持たせたモデルです。オランダメーカーの「SNOEKS AUTO MOTIVE社」との独占契約を締結し、純正と見間違えるほどのクオリティを誇ります。

たとえば、2列目に設けられた3人掛けのファブリックシートは、フロントシートと遜色ない作りのよさがあります。また、標準のデュカトは手動ですが、トルコのVeldo社製電動スライドドアを装着しており、国産ミニバンのようにキーレスリモコンで開閉が可能です。自動で格納される電動ステップボードもついているため、フロアが高いデュカトには嬉しい装備といえます。

また、乗車スペースと荷室を完全に分離して、乗用車と変わらないキャビンを確保している作りは、ほかのデュカトベース車両にはみられない特徴です。荷室にはオプションで、専用のフロアボードやサイドパネル、ラッシングレールが用意されています。装着すれば荷物の固定ができるため、旅行やアウトドアに必要な荷物を安全に運べます。

「プロユース向けツールラック仕様」

リアの架装部分に、スタイリッシュさとプロ好みの質実剛健な雰囲気を兼ね備えたツールラック仕様車です。イタリアメーカーの「GEMA社」との独占契約を締結し、金属部分に高品質なアルミニウムの採用に成功しています。

具体的には、独自の生産技術により、強度・軽量化・コストパフォーマンスの三拍子が揃った素材を使って、ラックを組み上げています。さらに、自由なアイテムの組み合わせで、ニーズに合わせた専用設計を可能にしている点も魅力です。

また、重い荷物を楽に引き出せるスライド式のラックや、ルーフラックへのハシゴ積み込みに役立つ油圧式バンラックシステムを使うなど、負担軽減のための装備も充実しています。デュカトのショートボディ「L2H2」をベースにしており、扱いやすい空間を実現したモデルです。

ホワイトハウス・デュカトのまとめ

デュカトはホワイトハウスをはじめ、5つのキャンピングカービルダーがベース車両として取り扱いを開始しました。正規ディーラー契約を締結したことで、輸入車にとってネガティブなメンテナンス面の体制が強化されており、安心して購入できる環境が整っています。

ホワイトハウスでは、特徴的な2つのモデルを展開しています。それぞれ、クルーキャブ仕様、ツールラック仕様と用途がはっきりしているため、目的に合致する方にとって魅力的なモデルといえるでしょう。使い勝手やボディサイズは実車を見てこそわかる部分のため、この機会に展示場に足を運んでみてはいかがでしょうか。