ファンルーチェは、シンプルで選びやすいラインナップと充実した装備で人気を博しているキャンピングカービルダーです。中古車市場に出回っている個体数が多く、高いリセールバリューを維持しています。
この記事では、ファンルーチェのキャンピングカーをより高く売却するために、その魅力や売るときのコツ、注意点を解説します。売却をご検討の方は、ぜひ参考にしてみてください。
ファンルーチェは、シンプルで選びやすいラインナップと充実した装備で人気を博しているキャンピングカービルダーです。中古車市場に出回っている個体数が多く、高いリセールバリューを維持しています。
この記事では、ファンルーチェのキャンピングカーをより高く売却するために、その魅力や売るときのコツ、注意点を解説します。売却をご検討の方は、ぜひ参考にしてみてください。
ファンルーチェは、キャンピングカーの販売を行う「株式会社キャンピングカーランド」が設立したビルダーです。長年の販売で培ったキャンピングカーのノウハウを活かして、ボディの剛性や居住空間の快適性を徹底的に追求したキャンピングカーを数多く製造しています。
メインのモデルはハイエースベースのキャブコンです。鋼製スペースフレームでシェル全体を包むことでボディのねじれを防ぎ、シェル部分には断熱と防音に優れた設計を採用。技術力に定評のあるビルダー「ファーストカスタム」監修のもとでフレームから外装、内装まで自社生産し、こうした質の高いキャンピングカーを実現させています。
また、トラックベースで製造されることが多いキャブコンを、ハイエースベースで作り上げている点もファンルーチェのこだわりの1つです。乗用車に近いデザインや走行性能を求め、ハイエースのボディを切断してまでキャブコンに仕上げています。近年はカムロードベースのキャブコンも多く手掛けており、今後はハイエースベースが減少していくかもしれません。実際にラインナップの見直しが行われており、2023年11月にはパタゴニアというハイエースの主力モデルの1つがなくなりました。しかし、ビルダーとしてのトレンドが変わったとしても、自社工場での一貫生産で培った技術力は変わらずに受け継がれていくでしょう。
ここからは、ファンルーチェの主な特徴を3つ紹介します。
ハイエースベースのウラルエイジアとカムロードベースのヨセミテは、後部に常設のダブルベッドを備えています。2人であればベッドの展開と格納は必要なく、ダイネット部分もそのまま利用できる作りです。そのぶん、ウラルエイジアではバンクベッドがなく収納のみ、ヨセミテもダイネットやバンクベッドがそこまで広くありません。これは2人旅を重視しているからこその設計といえるでしょう。
ただし、大人1名の仮眠程度や子供2名ほどであれば十分快適に過ごせる広さを確保しているため、2人旅に適していながら数名でも楽しめるモデルです。
ビルダーによってはキャンピングカーのラインナップが非常に多く、違いがはっきりと理解できないという場合も少なくないでしょう。数が多いことで自分にぴったりと合ったモデルを選択できるメリットもありますが、求める装備が明確になっていないと、逆に何を選べばよいのか迷ってしまいます。
しかし、ファンルーチェのキャンピングカーは2023年現在で5車種のみです。非常にシンプルで、悩みやすい方やキャンピングカー初心者にとっては親切なラインナップといえます。
ファンルーチェの主力モデルには、小型で長寿命、大電流での充放電が可能なリチウムイオンバッテリーが標準搭載されています。
近年のキャンピングカーには、家庭用エアコンをはじめとする消費電力の大きな装備品が増えてきました。そのため、電池容量とともに電圧が低下する鉛バッテリーよりも、電圧が安定しているリチウムイオンバッテリーを採用するキャンピングカーが多くリリースされています。
しかし、鉛と比べるとリチウムイオンバッテリーは高価なため、標準で搭載されているケースは多くありません。ほとんどのビルダーではオプションとして設定しています。
一方でファンルーチェでは、セレンゲティ、ウラルエイジア、ヨセミテの3モデルにリチウムイオンバッテリーを標準搭載しています。快適な旅の実現に役立つ装備が標準化されているのは、オーナーにとって嬉しいポイントでしょう。また、オプションとしての追加費用が発生しない点も、購入時の大きなメリットです。
ファンルーチェのリセールバリューが高い理由について、3つのポイントに絞って解説します。
ファンルーチェがベースに使用しているのは、トヨタのハイエースとカムロードです。どちらもキャンピングカーのベースとしてシェア率が非常に高く、圧倒的な信頼性を誇ります。
言うまでもありませんが、そもそもトヨタは世界でも認められている自動車メーカーです。メーカーへの高い安心感も、リセールバリューに大きな影響を与えています。
キャンピングカーは、自動車としての性能だけではなく居住性も重要視されます。室内の装備が充実していればしているほど、高く評価されやすいのがキャンピングカーの特徴です。
家庭用エアコンやヒーター、冷蔵庫など、旅や車中泊に欠かせない装備はいくつもありますが、実はオプションとして設定しているビルダーが少なくありません。しかし、ファンルーチェの2023年以降のモデルには、人気オプションの一部が標準で採用されています。主力モデルのヨセミテを参考にしてみましょう。
・家庭用エアコン
・FFヒーター&貯湯式ボイラー
・大型吸排気ベンチレーター
・リチウムイオンバッテリー(300Ah)
・インバーター(1500W)
・245Wソーラーパネル
・温水シャワー
あくまで一部ですが、これだけ多くの装備が標準化されています。特に家庭用エアコンやソーラーパネル、リチウムイオンバッテリーはオプション設定にしているビルダーが多いため、いかに充実しているかがわかります。
キャンピングカーは、長期間にわたって基本設計が変わらないことが珍しくありません。10年以上もフルモデルチェンジされないというケースも非常に多いです。
しかし、ファンルーチェのキャンピングカーのなかには、発売からしばらく経った後に装いを新たに復活したモデルが存在します。一例をあげるとすれば、ヨセミテは2021年に復活したモデルです。2005年に発売されたセレンゲティは、マイナーチェンジが定期的に行われており、都度装備品が見直されています。現行モデルの「セレンゲティ」には、リチウムイオンバッテリーやソーラーパネルといった新しい装備が標準搭載されています。
また、近年発売されたモデルもあり、たとえば「ウラルエイジア」は2016年に登場したばかりです。マイナーチェンジや新モデルの設定によって、常にトレンドに合う設計が施されている点も、リセールバリューが高い要因だといえるでしょう。。
次に、ファンルーチェの代表的なモデルを紹介します。
セレンゲティは、ハイエースのスーパーGLロングワイドミドルをベースにしたキャブコンです。乗車定員はキャンピングカーとしては多い7名で、就寝人数も大人5名と子供2名までの大人数に対応しています。また、リアに常設2段ベッドを採用していることから、少人数であればベッドを展開する必要がありません。
ダイネット部分には、対座式のセカンドシートとサードシートだけではなく、横向きに設置されたシートもあり、大人数での会話が楽しめるでしょう。さらにマルチルームにはベンチレーターが標準で装備されているため、簡易トイレとしての利用も可能です。ベッド下には収納が完備されており、人数の多い長距離旅でも荷物の置き場に困りません。
以前は全長4,990mmのセレンゲティと全長5,245mmのセレンゲティ525がラインナップされていましたが、現在はロングモデルのみがセレンゲティとして販売されています。
・車輌価格
2WD 6AT(ガソリン):1,172万6,000円(税込)
4WD 6AT(ガソリン):1,203万4,000円(税込)
2WD 6AT(ディーゼル):1,219万9,000円(税込)
・ベッドサイズ
バンクベッド:1,900mm×1,900mm
リア2段ベッド:1,920×900mm(850mm)
ソファベッド(ダイネット):1,760mm×950mm
ウラルエイジアは、2016年に登場した比較的新しいモデルです。ハイエースの標準ボディをベースにしており、ファンルーチェのなかではコンパクトなキャブコンです。シェルを架装していることから通常のハイエースサイズより大きくなっているものの、フルサイズミニバンと同等程度のサイズに仕上がっています。乗車定員は6名、就寝定員は大人2名に子供2名です。しかし、先述の通りウラルエイジアにはバンクベッドがないため、基本的には2人旅仕様といえます。
また、コンパクトながらも対面式のダイネットやキッチンが装備されており、キャブコンらしい使い方ができるのも魅力でしょう。マルチルームはありませんが、バンクやベッド下、ギャレー周辺など、収納は多く確保されています。ベッド下の収納は外部からアクセスできるうえに大きなリアゲートが搭載されているため、アウトドア用品をはじめとする大型の荷物を取り出しやすい仕様です。
・車輌価格
2WD 6AT(ディーゼル):1,128万8,200円(税込)
4WD 6AT(ディーゼル):1,159万9,500円(税込)
・ベッドサイズ
リアベッド:1,820×1,200mm
ソファベッド(ダイネット):1,750mm×950mm
ヨセミテは一時生産が停止されていましたが、2021年にフルモデルチェンジし再登場しました。ファンルーチェのなかでは最も設計が新しいモデルです。カムロードをベースにしたキャブコンではあるものの、極端に大きいわけではなくボディサイズはハイエースベースのセレンゲティと大差ありません。
ダイネット部分は対座式になっており、横向きのソファは装備されていないものの、前席が長めに作られています。また、マルチルームには標準で温水シャワーが搭載されており、オプションでカセットトイレの設置も可能です。ファンルーチェでは久しぶりに登場したカムロードベースのモデルであり、マルチルームの多様性が魅力でしょう。
・車輌価格
2WD 6AT(ディーゼル)リアダブルタイヤ:1,218万8,000円(税込)
4WD 6AT(ディーゼル)リアダブルタイヤ:1,237万5,000円(税込)
・ベッドサイズ
バンクベッド:1,850mm×950mm
リアベッド:1,920×1,350mm
リセールバリューの高いファンルーチェのキャンピングカーですが、より高く売るためには、いくつかのコツと注意点を抑える必要があります。今回は4つのポイントに絞って紹介するため、売却を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。
査定を申し込むとき、「ファンルーチェのキャンピングカーです」と伝えるだけでは不十分です。ファンルーチェには、現在5つのモデルがラインナップされています。他社ビルダーと比べれば少ないものの、それでも装備、内装のレイアウトなどが異なります。そのため、「2023年式のファンルーチェ・セレンゲティ」とモデル名と年式まで正確に伝えてください。
特に2023年モデルからは、従来オプションだった装備が標準化されるという大きな仕様変更がありました。モデル名と年式を伝えるだけでも、売却時の大きなアドバンテージになります。
ファンルーチェのキャンピングカーでは、一般的にはオプションで用意されている多くの装備が標準化されています。特に、リチウムイオンバッテリーとソーラーパネルはしっかりとアピールしておきましょう。この2つを標準で装備しているキャンピングカーは少なく、ファンルーチェが高く評価されるポイントです。
他にも、家庭用エアコンや冷蔵庫、電子レンジなども評価されやすい装備です。ヨセミテなら温水シャワーにも触れるとよいでしょう。
ファンルーチェに限らず、キャンピングカーの各種装備は操作が複雑です。ベッドの展開方法や電源システムの操作など、ビルダーが独自に設定している場合もあります。
そのため、普段は使わない装備であっても、定期的に動作確認しておきましょう。いざ査定するときに不具合がみつかってしまうと、買取金額が下がってしまうかもしれません。
正常に動作できると証明するためにも、スタッフと一緒に動作を確認しましょう。また、取扱説明書も捨てずに保管し、査定の現場に持参してください。取扱説明書があれば操作方法に困らないだけではなく、査定にプラスの影響を与えることもあります。
キャンピングカーは、自動車だけではなく住居としての機能も備えています。そのため、内装が清潔に保たれているかどうかは、査定時の重要な評価ポイントです。また、ファンルーチェはデザイン性の高さにも定評のあるビルダーのため、外装の美しさも査定に大きく影響します。定期的に清掃と洗車を行い、普段から内外装ともに綺麗にしておきましょう。加えて、査定前により念入りに手入れしておけば、愛車の魅力をより際立たせることができます。
キャンピングカーは、独自の装備が多いことから乗用車の買取とは勝手が異なり、すべての買取業者が適切な価格を提示できるわけではありません。ファンルーチェの場合、他のビルダーではオプションとしている装備が標準化されているため、1つ1つへの装備の知識を有し、価値を把握している業者へ依頼したほうがよいでしょう。
もし、売却先で迷っているのであれば、ガレージカレントCampにぜひご相談ください。キャンピングカー専門で買取事業を展開しており、これまで数多くのキャンピングカーを買取しております。もちろん、ファンルーチェのモデルを買取した実績もあります。専門知識とノウハウを活かして高価買取を実現するため、ぜひ一度お問い合わせください。日本全国どこへでも無料で出張査定いたします。
ファンルーチェのキャンピングカーは、自社生産であるがゆえの質の高さ、豊富な標準装備が大きな魅力です。また、ラインナップ数が絞られているために自分に合ったモデルを選びやすいのも特徴でしょう。
もともとリセールバリューの高いファンルーチェのキャンピングカーですが、今回お伝えしたコツや注意点をおさえておくとより高い金額で売却できるかもしれません。売却時にはぜひ参考にしてみてください。
ファンルーチェのキャンピングカーに関するよくある質問をまとめています。売却前に一度ご確認ください。