2022年の道交法改正により8ナンバー取得が容易になったことで、軽キャンパーはますます注目されています。今回紹介するのは、インディアナRVが販売する8ナンバーの軽キャブコン「インディ727」です。
2022年の道交法改正により8ナンバー取得が容易になったことで、軽キャンパーはますます注目されています。今回紹介するのは、インディアナRVが販売する8ナンバーの軽キャブコン「インディ727」です。
インディ727を販売するインディアナRVは、トレーラータイプの輸入キャンピングカーを中心に販売するビルダーです。輸入販売と言っても、出来合いの製品をただ販売しているわけではありません。
主力商品であるキャンピングトレーラー「エメロード406」は、フランスの世界的ビルダー・トリガノ社と共同で設計した特注の日本専売モデルです。また、日本国内では取り扱いが難しいプロパンガス仕様をカセットガスや灯油仕様に変更するなど、日本国内での使いやすさを考えたキャンピングカー販売を行っているビルダーです。
そんなインディアナRVが販売する軽キャンパー、インディ727も様々な工夫でクラスを超えた快適性を実現しています。
インディ727の特徴は、何といっても軽自動車のサイズを余すところなく使った本格的なキャンピングカーという点にあります。維持費が安く取り回しに困らない軽自動車ベースということで、ペットと旅行をしたいというシングルユースにも人気があります。
ダイハツ・ハイゼットをベースにポップアップルーフを備えた外観はコンパクトかつシンプルで嫌味がありません。2010年の登場以来13年にわたるロングセラーモデルですが、その中身は少しずつ改良を重ねています。ベース車も当初はハイゼットに加えマツダ・スクラムやスズキ・キャリイ等様々でしたが、現在はハイゼットのみとなっています。
インディ727の販売ブランドはインディアナRVですが、車両の製造は日本最大級のキャンピングカー製造メーカーであるナッツRVが担当しています。また、ほぼ共通仕様の兄弟車として東和モータースが販売する「インディ108」も存在します。こちらの製造もナッツRVが行っています。
インディ727の発売以前から、ヨーロッパのキャンピングトレーラーは多くがアルミパネルを用いていました。一方で当時の国産キャンピングカーにはあまり使われておらず、材料となるアルミの仕入れも難しかったようです。アルミ製輸入トレーラーを数多く扱っていたインディアナRVには素材メーカーにも伝手があったため、本格的なアルミ外板パネルを作りたいと考えていたナッツRVとの協力体制が成立し、インディ727の誕生となりました。
インディ727のシェルは5層構造のアルミ外壁パネルが用いられ、高い断熱性と軽量化を両立しています。アルミパネルを用いたヨーロッパのキャンピングトレーラーを扱うインディアナRVの知見を生かした設計と言えるでしょう。
軽トラックは積載重量が限られるため、シェルの軽量化は重要課題です。シェルの重量を抑えることは、その分を装備品に回せるというだけでなく、加速性能や旋回性能、ブレーキ性能といった安全性の面でも有効です。また、アルミパネルは100%リサイクルが可能で有害物質の排出が抑えられるという点も、アウトドアに用いるキャンピングカーには適した素材と言えるでしょう。
8ナンバーの軽キャンパーですので、自動車税や重量税は最小限に抑えられます。軽自動車税は貨物登録と同じ年額5,000円、重量税は6,600円です。
ベースとなるハイゼットは2022年モデルからCVTに切り替わり、燃費も向上しています。軽自動車サイズの圧倒的な取り回しの良さはもとより、全高を2m以内に抑えているために駐車場を選びやすいことも魅力です。
居住空間ではポップアップルーフの存在が最大の特徴です。当初、ポップアップ部分側面の素材には耐水性を考慮したウェットスーツ生地を使用していましたが、現在はテント等に使用される防水・透湿性に優れた微細多孔質膜構造の特殊なポリウレタン生地を使用しています。この新素材は軽量なため、ポップアップ部分をより高く持ち上げることが可能になっています。
ポップアップルーフを持ち上げれば軽自動車サイズとは思えない開放感あふれる空間が広がり、また就寝時には長さ2mを超えるゆとりあるルーフベッドとして使用できます。
このように、軽キャンパーとしての魅力にあふれるインディ727は、中古車市場でも高値で取引されています。ここからは、インディ727の高いリセールバリューの理由を紹介します。
インディ727が登場したのは2010年で、既に13年目というロングセラーモデルになっています。ベース車の変更を含め、少しずつ改良を重ねてはいますが、ポップアップルーフを装備した本格的軽キャンパーという大枠に変わりはありません。ベース車両にモデルチェンジがあったとしても、キャンピングカーとしては現行モデルです。
中古車情報サイトでは13年落ちとなる2010年のモデルでも200万円前後の価格で掲載されており、中古車市場での人気が伺えます。
インディ727の製造を担当しているナッツRVは、日本・中国・フィリピンに自社工場を持つキャンピングカーの大手ビルダーであり、その技術力には定評があります。そして販売元のインディアナRVは30年以上にわたり輸入キャンピングカーを扱う老舗です。全国に販売拠点を持ち、メンテナンスを任せられるという安心感も大きいです。技術力と安心感を備えた高い信頼性は、インディ727のリセールバリューを高める要因の一つでしょう。
近年、軽キャンパー市場は年々拡大しています。キャンピングカー比較ナビのランキングでも、軽キャンパーモデルは常に上位に位置しています。また昨今の新型コロナウイルス感染拡大を背景としたリモートワークの拡大も、軽キャンパーの需要を押し上げていると言われています。こうした軽キャンパーの需要の高まり、更には昨今の新車供給の遅れもあり、軽キャンパーの中古車市場は高い相場が続いている状況です。インディ727を含め、軽キャンパー市場は今後ますます注目されていくと考えられます。
ここまで、インディ727のリセールバリューの高さについて見てきました。それでは、人気のインディ727をさらに高く売るために注意すべき点は何でしょうか。確認してみましょう。
まずはビルダー名・モデル名・ベース車両といった基本的な情報を正確に伝えましょう。インディ727には東和モータースが販売するインディ108という兄弟車が存在します。相場の差は大きくありませんが、正確に伝えることは重要です。また、年式によっては様々なベース車があるため、こちらもしっかりと伝えましょう。
FFヒーターやサイドオーニングといった人気アイテムを装着している場合はしっかりアピールしましょう。サブバッテリーの増設等、電源系も重要です。オプション品を装着しているという情報だけでなく、査定時に動作確認を一緒に行うことで、動作に問題がないことをアピールするのも有効です。万一不具合があっても、売却前に修理するという選択肢が生まれ、査定ダウンを抑えられる可能性もあります。
インディ727に限らず、軽キャンパーや小型キャンパーはデザイン性の高さを重視するユーザーが多いジャンルです。そのため、査定評価でも内外装の美観が重視される傾向にあります。アウトドアで汚れを気にせず使い倒す、という乗り方も魅力的ですが、高く売ることを考える場合は綺麗な状態を保つことが重要になります。
アウトドアを楽しんだあとには内外装とも清掃を行い、なるべく美観を維持できるよう心がけましょう。飲食の場でもあるキャンピングカーの場合、内装を清潔に保つことは感染症予防という観点からも有効です。
キャンピングカーの売却時には買取店選びも重要です。キャンピングカーの知識に乏しい買取店では、正当な評価を得られない可能性もあります。売却先に悩んだら、キャンピングカーラボにご相談ください。キャンピングカーの専門知識を持ったスタッフが、オプション品までしっかりと査定します。
前述したように軽キャンパーの市場は需要過多により高騰しており、インディ727の高年式車両は新車価格に近い金額で販売されている状況です。ベース車両のハイゼットは現行モデルが2014年に登場しており、既に9年が経過しています。乗用車なら5年前後でフルモデルチェンジを迎えますが、貨物車両は10〜15年程度のモデルライフが多いため、新型切り替えまであと数年かかると予想されることも、リセールにとっては好条件です。
乗り換えや売却を検討している方は、この機会に査定だけでも行っておくことをお勧めします。
今回はインディアナRVのインディ727について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
軽自動車サイズの本格的キャンパーとして10年以上の人気を誇るインディ727の魅力を、多少なりともご確認いただけたかと思います。自動車需要全体が軽自動車に寄っていることもあり、軽キャンパーの人気は今後も拡大していくと考えられます。購入や乗り換えを検討されている方はもちろん、売却を検討されている方にとってもタイミングは重要です。新車供給の回復が進めば中古市場の高騰は徐々に落ち着くと考えられますので、時期を逃さないようご注意ください。
それでは、この記事が皆様のキャンピングカーの一助になれば幸いです。
当メディアでは、20年以上にわたりキャンピングカーの買取サービスも行っております。 確かな知識でオーナー様に寄り添った査定をぜひご体験ください。