キャンピングカーの購入を検討している方のなかには、NTBのような災害時でも使えるキャンピングカーを選びたい方もいるのではないでしょうか。NTBは、ほかのキャンピングカービルダーとは異なる特徴をもたせたモデルを製造しており、注目されているビルダーの1つです。
この記事では、NTBのキャンピングカーについて詳しく解説します。それぞれのモデルの特徴を把握すれば、ご自身の求めている1台かどうかの判断が容易になるでしょう。ぜひ最後までご覧ください。
キャンピングカーの購入を検討している方のなかには、NTBのような災害時でも使えるキャンピングカーを選びたい方もいるのではないでしょうか。NTBは、ほかのキャンピングカービルダーとは異なる特徴をもたせたモデルを製造しており、注目されているビルダーの1つです。
この記事では、NTBのキャンピングカーについて詳しく解説します。それぞれのモデルの特徴を把握すれば、ご自身の求めている1台かどうかの判断が容易になるでしょう。ぜひ最後までご覧ください。
NTB(日本特種ボディー)は、いすゞのキャンピングカー専用車輌「Be-cam」を使って、特徴的なモデルを多数ラインアップするビルダーです。会社としての歴史はまだ浅く、設立は2014年12月1日。「ユーザー目線からみた車作りがあってもいい」という想いが会社設立のきっかけだと社長自らが語っています。
安全性を重要視した車作りを徹底しており、ボディ剛性や走行性能、制御のしやすいブレーキシステムなどを基準にベース車輌を決めています。また、できるだけユーザーの要望を余さず汲み取れるように、設計担当者が打ち合わせに同席し、その場で出た内容を車作りに反映する体制を整えています。
NTBの特徴の1つが、災害時や悪路でも使えて走れるキャンピングカーの開発に意欲をみせている点です。整備されたキレイな道の走行を想定したキャンピングカーが多いなか、道を選ばず走れるようなモデルを展開しています。
また、「SAKURA」では架装部分にもこだわっており、国産の素材だけで組み立ててキャンピングカーとして仕上げています。輸入品よりもやや費用がかかってしまうものの、材料は最上位規格にあたる「F★★★★(エフフォースター)」に該当する物のみを厳選しています。表からはみえにくい努力によって、乗る人に優しく、シックハウス症候群への対応を可能にしたモデルです。
NTBの代表的なモデルといえば「SAKURA」でしたが、2021年に「エクスペディションシリーズ」が登場し、そのイメージは変わりつつあります。違った特徴をもつモデルが展開され、それぞれのキャラクターが際立つようになりました。
SAKURAは、NTBを代表するキャブコンです。つい3年ほど前までは、いすゞのキャンピングカー専用車輌である「Be-cam」を使用したモデルは「SAKURA」だけでした。そのため「Be-cam」=「SAKURA」のイメージを多くのユーザーに焼き付け、また、NTBの名を世に広めるきっかけにもなったキャンピングカーです。
一見すると大きくみえるボディサイズは、全長5,230mm・全幅1,990mm・全高3,050mmと
、ほかのキャブコンと大差はありません。しかし、キャブ部分(運転席・助手席部分のボディ)の外寸幅は1,890mmと、ライバルのトヨタ・カムロードより約200mmほど幅が広い設計です。高さが(バンクベッドを除くキャブ部分)2,240mm(カムロードは1,985mm)あるため、数値以上の大きさを体感させる要因といえるでしょう。
キャブ部分が大きいと、単に見た目に迫力が出るだけでなく、居住性が高く一体感のある車内を実現できます。なお、「Be-cam」のモデルチェンジに伴って「SAKURAⅡ」が登場しました。レイアウトによる違いをもたせた全部で10種類のモデルが用意されています。
SAKURAⅡの価格は以下のとおりです。
・1段ベッドモデル2WD:1,502万3,640円(税込)
・1段ベッドモデル4WD:1,550万8,640円(税込)
・2段ベッドモデル2WD:1,502万3,640円(税込)
・2段/ベッドモデル4WD:1,550万8,640円(税込)
・ダブルベッドモデル2WD:1,513万3,640円(税込)
・ダブルベッドモデル4WD:1,561万8,640円(税込)
・リヤエントランスモデル2WD:1,559万3,440円(税込)
・リヤエントランスモデル4WD:1,607万8,440円(税込)
・ワイドベッドモデル2WD:1,559万3,440円(税込)
・ワイドベッドモデル4WD:1,607万8,440円(税込)
オプションをつけないと出先で満足しにくいキャンピングカーもあるなか、「SAKURAⅡ」は、エアコンをはじめ電子レンジやFFヒーターなど標準装備が充実しています。さらに、サブバッテリーやインバーター、ソーラーパネルまで含んだモデルです。
装備が充実する分、車重が増えて走行面で不利になる車輌もありますが、ベースのBe-camは、最新型のクリーンディーゼルエンジン搭載により、不安を感じさせない余裕のある走りを可能にしています。
いすゞのキャンピングカー専用車輌「Be-cam」ベースの、アウトドアテイスト溢れるモデルです。独特なシェルデザインで、デパーチャーアングルを確保しています。また、キャブとシェルをあえて結合させず、シャーシのねじれを活かしてタイヤの接地性を高めることで、従来のキャブコンにはない悪路走破性を実現しました。
一見すると、トラキャンのようにもみえますが、れっきとしたキャブコンです。なお、駆動方式は2WDと4WD(ビスカス式パートタイム)から選択可能です。レジャー用途だけでなく、災害時のシェルターとしても優れた機能を発揮します。
災害でも使えるキャンピングカー作りが開発の背景にあるため、災害時のシェルターとして作られた車といっても過言ではありません。ほかのキャンピングカーとは趣の異なる作りのエクスペディションは、以下の価格帯で展開されています。
・エクスペティションイーグル:2WDが1,061万5,000円(税込)、4WDが1,116万5,000円(税込)
・エクスペディションイーグルⅡ:要問い合わせ
・エクスペディションイーグルⅡサテライト:要問い合わせ
ここからは、NTBがオフロードや災害時のシェルターとしても使える能力をもたせた、エクスペディションシリーズの3モデルを紹介します。
災害復興支援団体との共同プロジェクトで誕生した、災害に強いキャンピングカーです。山道はもちろん、キャンピングカーでは走行が難しい悪路でも走行できる性能をもっています。そのほか、車体のねじれを想定した作りや、エントランスからマルチルームまで土足で入れる防水フロアなど、災害現場の声を数多く取り入れた作りが特徴です。
キャブコンの象徴ともいえるバンクベッドはなく、代わりにキャリアが取り付けられており、オフロードの雰囲気を強めています。内装では、冷蔵庫や電子レンジなど、キャブコンとして申し分のない装備を標準化。また、電動昇降式のベッドも備わっており、ボタン1つで2段ベッドへ展開できます。さらに、床下に収納スペースを設けており、有事の際に必要な物資を備えておくことも可能です。
イーグルの機能をそのままに、十分なスペースのバンベッドが設けられている点が最大の特徴です。走行性能と快適性を両立した「エクスペディション」シリーズの主力車種といえます。バンクベッドの高さを確保するために、居住スペースであるシェル部分の全高もイーグルと比較して高くなっています。
また、エクスペディションシリーズ共通で、地面からの高さがあるものの、電動で格納するステップが付いており、乗降性は悪くありません。イーグルの特徴である、デパーチャーアングルは継承されているため、厳しい段差のある悪路でも乗り越えることができるでしょう。なお、イーグルと同様に悪路でのねじれを想定し、あえてキャブとシェルを別々に分けて設計しており、横風を逃すことで走行を安定させています。
シンプルながらも機能性に優れたインテリアも、エクスぺディションシリーズの大きな魅力です。シリーズ共通で、エントランスから正面のマルチルームまで防水フロア加工されており、災害があっても土足のまますぐに入れるように作られています。また、室内空間に余裕をもたせたモデルなだけあって、収納の1つ1つが大きく作られており、非常食や水の備蓄、場合によっては生活用水用のタンクを収納してもスッキリと広く使える工夫がされています。
シリーズ最新作ではありますが、見た目はイーグルⅡと変わりません。インテリアを新たに作り込み、「移動オフィス」や土木作業現場などの「仮設事務所」としての使用が想定されています。
具体的な特徴は、会議室を思わせるような8名掛けのベンチシートです。イーグルⅡとはレイアウトを変更しており、8名が座れる広いスペースを実現しています。ブラック基調のロングテーブルや、壁面には大型モニターが用意されており、プレゼンテーションやオンライン会議などに最適です。
そのほか、エントランスへ入ってすぐのスペースには、事務作業にぴったりな作業机が用意されており、手の届く範囲に豊富な収納が用意されているため、スムーズに業務対応できるでしょう。
なお、オプションで作業机のスペースをマルチルームに変更ができるため、トイレを設置すれば仮設事務所のような使い方もできます。リチウムイオンバッテリーの増設やソーラーパネルの設置もオプションで用意しており、万が一の災害時でも自力で電気を生み出せる環境を構築できます。
エクスペディションシリーズはオフロードをイメージしたモデルのため、4WDの選択は必須といえるでしょう。また、リセールバリューにも大きな影響を及ぼすことが想定されます。オプションは、24V200Ahリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを最大6個まで増設でき、ルーフ上には最大1,500W(375W×4)のソーラーパネルも設置可能です。
家庭用エアコン、FFヒーター、インバーターもオプションのため、組み合わせが非常に重要です。ただし、イーグルだけはルーフ形状の違いからソーラーパネルの搭載できる量が1/3程度だったり、リチウムイオンバッテリーが要問い合わせになるなど、ほかの2台とは異なる点には注意してください。
SAKURAは、全部で5つのバリエーションが用意されており、外装・内装・電気ボイラーシステムのオプションがあります。どのバリエーションにするかによって、オプションの費用が変わるため、使い勝手やコストパフォーマンスを考慮して、最適な物を選ぶようにしましょう。
NTBのキャンピングカーについてよくある3つの質問に回答します。ぜひ購入する際の参考にしてみてください。