キャンピングカーと聞くと、商用トラックをベースにしたキャブコンや商用バンをベースにしたバンコンなどを思い浮かべたり、見かけたりすることが多いでしょう。しかし、キャンピングカーには他にもさまざまな種類があります。今回は、日本で見かけることが少ないピックアップトラックをベースにしたトラックキャンパー(トラキャン)を紹介。トラックキャンパーには、キャブコンやバンコンなどにはないメリットやデメリットがあります。この記事を通じて、トラックキャンパーの知識を深めていきましょう。
キャンピングカーと聞くと、商用トラックをベースにしたキャブコンや商用バンをベースにしたバンコンなどを思い浮かべたり、見かけたりすることが多いでしょう。しかし、キャンピングカーには他にもさまざまな種類があります。今回は、日本で見かけることが少ないピックアップトラックをベースにしたトラックキャンパー(トラキャン)を紹介。トラックキャンパーには、キャブコンやバンコンなどにはないメリットやデメリットがあります。この記事を通じて、トラックキャンパーの知識を深めていきましょう。
トラックキャンパーとは、通称トラキャンとも言われ、ピックアップトラックをベースにしたキャンピングカーです。トラックキャンパーの見た目は、商用トラックをベースにしたキャブコンと似ていますが、ピックアップトラックの荷台に脱着可能な居住スペース(キャンパーシェル)を乗せていることが最大の特徴となっています。そのため、キャンプに出かけるときに居住スペースを取り付けてキャンピングカーとして使い、日頃はキャンパーシェルを取り外してピックアップトラックとして使うことができます。
トラックキャンパーは、居住空間であるキャンパーシェルの脱着ができるものの、運転席・助手席から居住スペースに移動できないなど、メリットとデメリットがあります。ここからは、トラックキャンパーの主なメリットとデメリットを4つずつ紹介。トラックキャンパーを検討しているときの参考にしてみてください。
ピックアップトラックをベースにしたトラックキャンパーの主なメリットは、居住空間(キャンパーシェル)の脱着、ピックアップトラックならではの走破性能、日本で見かけるこが少ない珍しさなどです。では、メリットを詳しく解説します。
トラックキャンパー最大のメリットは、居住スペースであるキャンパーシェルを取り外したり、乗せ替えたりできることです。
トラックキャンパーは、ピックアップトラックの荷台部分に居住空間となるキャンパーシェルを乗せているキャンピングカーであるため、必要な時だけキャンパーシェルを乗せてキャンプに出かけることができます。よって、キャンパーシェルを取り外しておけば、通常のピックアップトラックとして使うことができます。
また、ピックアップトラックやキャンパーシェルを別々に修理したり、カスタマイズできたりするのも、居住空間の脱着ができるトラックキャンパーならではの魅力です。
なお、取り外しができるキャンパーシェルは、荷物という扱いになります。そのため、キャンパーシェルは車のように車検や自動車税がかかることがありません。
ピックアップトラックは、駆動方式に四輪駆動(4WD)を採用しているモデルが多く、悪路の走破性に優れていることが特徴です。
悪路走破性能に優れる四輪駆動車であれば、雨で濡れた道、砂利道やぬかるんだ道など、あらゆる路面を走行することができます。そのため、キャンパーシェルを乗せれば、どこでも車中泊ができるのです。
駐車場所に悩むことなく、どこでも泊まれるのは、走破性能に優れた四輪駆動のピックアップトラックならではのメリットでしょう。
ピックアップトラックをベースにしているトラックキャンパーは、日本で見かけることが少ない珍しいキャンピングカーです。
日本では、そもそもピックアップトラックの流通台数が多くありません。また、流通台数が少ないピックアップトラックをキャンピングカーにしているユーザーの数はさらに少なくなります。そのため、周囲から一目置かれる存在になるといえるでしょう。
トラックキャンパーは、日本で見かけることが少ないものの、ピックアップトラック人気が高いアメリカではよく見かけるキャンピングカーです。そのため、アメリカンスタイルを日本で楽しめるという点もトラックキャンパーのメリットといえるでしょう。
トラックキャンパーはメリットだけではありません。トラックキャンパーの主なデメリットは、前席(運転席・助手席)から移動できなかったり、取り外したキャンパーシェルの置き場に悩んだりすることなどです。では、トラックキャンパーのデメリットを詳しく解説します。
トラックキャンパーは、脱着できる居住スペース(キャンパーシェル)をピックアップトラックの荷台に乗せている構造であるため、前席(運転席・助手席)から居住空間に直接移動ができません。そのため、キャンパーシェルに入るときは、車を停め、前席から降りて、居住空間の出入口へ向かう必要があります。
また、脱着可能なキャンパーシェルは、あくまでも荷物という扱いであるため、居住スペースに人を乗せた状態で車を動かすことができません。さらに、ピックアップトラックの乗車定員が上限人数になるため、多人数で車中泊できないのもトラックキャンパーのデメリットといえるでしょう。
トラックキャンパーは、前席から居住スペースに移動ができないため、キャンパーシェルの空間に限りがあります。
見た目がキャブコンに似ているトラックキャンパーは、キャブコンのように室内スペースをフル活用したキャンピングカーではないため、キャブコンの居住空間と比較するとトラックキャンパーのキャンパーシェルは室内スペースが狭いといえるでしょう。
キャブコンに似ていることから、キャブコンと同じような室内の広さがあると思い込まず、自分自身の目で居住スペースの広さを確認することをおすすめします。
キャンパーシェルは、脱着できることがメリットではあるものの、取り外したキャンパーシェルの置き場所に悩むことがあります。
キャンパーシェルの大きさにもよりますが、車1台分のスペースがないとキャンパーシェルを置いておくことができないといえるでしょう。トラックキャンパーを検討しているときは、キャンパーシェルを置いておくスペースを用意する必要があるということも覚えておきましょう。
車種により異なりますが、足まわりの強化が必要になる場合があります。トラックキャンパーのベースとなるピックアップトラックは、耐荷重性能に優れているモデルが多いものの、部屋であるキャンパーシェルは非常に重たいため、ノーマルの足まわりのままでは走行が不安定になるケースもあるでしょう。
キャンパーシェルの大きさや重量によっては、足まわりの強化をして、走行が安定するようにしておくことをおすすめします。
トラックキャンパーのベース車両のおすすめ車種は、どのようなモデルなのでしょうか。ここからは、トラックキャンパーにおすすめの車両を3車種紹介します。ピックアップトラックにキャンパーシェルを乗せてキャンプに行きたいと考えている方は参考にしてみてください。
トヨタ ハイラックス(HILUX)は、1968年の登場以来、世界各国で販売されているピックアップトラックです。2017年に約13年ぶりに日本での販売を再開しました。
パワートレインは、2.4L直列4気筒ディーゼルエンジン(最高出力:110kW/150PS、最大トルク:400Nm/40.8kgm)に6速ATが組み合わされ、駆動方式が四輪駆動となっています。
ハイラックスは、ダブルキャブ(4ドア2列シートのトラック)であるため、荷台が狭くなりやすいものの、高さや座席上部の就寝スペースのバンクベットがあるキャンパーシェルを装着すれば、室内空間が狭くなることはないでしょう。
アメリカ車のピックアップトラックは、全長5m以上、全幅2m以上の大きいサイズであることがほとんどです。そのため、ピックアップトラックのキャビンや荷台の大きさにもゆとりがあります。
ゆとりがあるサイズの荷台にキャンパーシェルを乗せるため、居住空間に余裕があったり、多くのアイテムを装着したりすることが可能です。
しかし、ピックアップトラックそのもののサイズやキャンパーシェルのサイズ・重量が大きくなるため、車やキャンパーシェルの保管スペースを広くとる必要があります。
1人または2人で出かける場合には、軽トラックもおすすめです。
軽トラックに脱着可能なキャンパーシェルを装着すれば、狭い場所でも運転がしやすいキャンピングカーに早変わりします。ただし、キャンパーシェルは、法律により定められている範囲内でのはみ出しに収まるようにしなければなりません。また、多くの軽トラックの乗車定員は2名であるため、乗車人数が限られてしまうことにも注意が必要となります。
トラックキャンパーは、ピックアップトラックをベースにして、脱着可能なキャンパーシェルを乗せたキャンピングカーです。
キャンプをする時だけキャンパーシェルを乗せてキャンピングカーとして使い、普段はピックアップトラックとして使うことができるため、利便性に優れているといえるでしょう。
しかし、キャブコンやバンコンのように前席(運転席・助手席)から居住空間へ直接移動ができなかったり、室内スペースや乗車人数に制限があったりするため、利用人数に注意が必要です。
トラックキャンパーを選ぶときは、何人で乗るのか、居住スペースの使い勝手が良いかなど、自分で確認してから購入することをおすすめします。
トラックキャンパーについての質問をQ&Aでまとめました。キャンピングカー選びの参考にしてみてください。