ヨーロッパで高い評価を得ているフィアットのデュカトが国内ビルダーによって正規販売となった話を聞き、気になっている方も多いのではないでしょうか。現在5社のビルダーが11車種を展開しており、幅広いニーズに対応しています。
この記事では、デュカトをベースにした国内ビルダーのモデルを一挙に紹介します。それぞれのモデルが持つ特徴を理解した上で、選択肢を絞れるようになるため、ぜひ最後までご覧ください。
ヨーロッパで高い評価を得ているフィアットのデュカトが国内ビルダーによって正規販売となった話を聞き、気になっている方も多いのではないでしょうか。現在5社のビルダーが11車種を展開しており、幅広いニーズに対応しています。
この記事では、デュカトをベースにした国内ビルダーのモデルを一挙に紹介します。それぞれのモデルが持つ特徴を理解した上で、選択肢を絞れるようになるため、ぜひ最後までご覧ください。
ジャパンキャンピングカーショー2023において、国内ビルダー5社がフィアットの人気モデルデュカトをベースにしたキャンピングカーの新モデルを発表しました。それぞれデュカトの専用ブースを展開し、多くの人で賑わうモデルとして注目されたのは記憶に新しいところです。また、正規販売店の5社にとどまらず、ヨーロッパで製造されている輸入キャンピングカーも多数展示され、デュカトの人気ぶりを証明したイベントといえます。
デュカトを正規販売するのは、ナッツRV、トイファクトリー、岡モータース、RVランド、ホワイトハウスの5社です。いずれも国内有数の人気ビルダーであり、各ビルダーの特徴を体現したキャンピングカーを発表しています。これまでも盛り上がりを見せてきたキャンピングカー市場をさらに加熱させるでしょう。
デュカトは、キャンピングカーのベース車両として人気のモデルですが、国産のバンやトラックとは大きく異なる特徴を持っています。欧州車らしい外観や内装はもちろんですが、安全性能の充実度は国産車とは一線を画します。
たとえば、衝突被害軽減ブレーキやレーンキーピングアシスト、リアパーキングカメラにリアパーキングセンサーなどが標準装備です。オプションで付けたり、そもそも設定がなかったりする車種もある中で、非常に充実しているといえます。なお、日本に導入されているモデルはすべてFFですが、ヒルディセントコントロールとトラクションプラスにより、運転時のストレスになる下り坂や雪道も安心して走行が可能です。
ここからは、国内ビルダーが現在発表しているデュカトベースの11モデルを一挙に紹介します。モデル選びの参考としてご覧ください。
乗る人すべてが快適に過ごせるダイネットスペースが特徴的な1台です。リアスペースにクローゼットを設置し、洋服関連の荷物をまとめて収納が可能なため、整理整頓が楽にできます。
また、クローゼットの横には対面式のセカンドダイネットが用意され、ベッドに展開が可能です。ベッドはセミダブルよりも広い1,860mm×1,220mmと大人でも十分な大きさが用意されており、ゆったりとくつろげるでしょう。
車体の特徴
・ベッド:セミダブル (1,860mm×1,220mm)
・乗車定員:6名
・就寝定員:2名 (オプションのプルダウンベッドを装着で最大4名)
・車両本体価格:979万円(税込)
・オプション:プルダウンベッド | 66万円(税込)
フォルトナならではプルダウンベッドで、二人旅から家族旅行まで幅広いニーズに対応したモデルです。
ツインダイネット仕様は、同じフォルトナの「C TYPE」と共通しています。ただし、リアスペースはマルチルーム仕様になっており、オプションでシャワーキットやポータブルトイレが設置可能です。
プルダウンベッドがオプションで用意されている点も「C TYPE」と同様で、装着すれば就寝スペースの拡大ができます。ただし、2列目のダイネットスペースはベッド展開にはできないため、ユーティリティが変わる点には注意が必要です。
車体の特徴
・ベッド:セミダブル 1,860mm×1,220mm
・乗車定員:6名
・就寝定員:2名 (オプションのプルダウンベッドを装着で最大4名)
・車両本体価格:979万円(税込)
オプション:プルダウンベッド | 66万円(税込)、シャワーキット | 56万2,980円(税込)
キャンピングカーを万が一の災害に備え、シェルターとしても使いたい方には適したモデルといえます。
トイファクトリーを代表するモデル「バーデン」のデュカト版といえる1台です。2列目シートと3列目シートがフルフラットになるため、ドライブ・リビング・スリープの3つのレイアウトによって、幅広い利用シーンに対応できる点が特徴です。
また、リアのドア部分に、トイファクトリーの強みでもある2重アクリル窓を採用し、高い断熱性能が確保されているため、シーズン問わず快適な車内空間を実現しています。
車体の特徴
・乗車定員:6名
・就寝定員:4名 (オプションのポップアップルーフを装着で最大6名)
・リアガラス:二重アクリル窓
・車両本体価格:1,152万8,000円(税込)
バーデンからの乗り換えや、初めてのキャンピングカーにも適したモデルといえます。
デュカトを使ったキャンピングカーの中間にあたるモデルです。ファブリックシートのカラーがベージュとブラウンから選択可能なほか、オプションで3列目シートが追加できるなど、幅広い選択肢を持っています。
また、運転席と助手席を回転させれば2列目シートとの対面式ダイネットになります。
車体の特徴
・乗車定員:4名
・就寝定員:2名 オリジン5.4 (オプションのポップアップルーフを装着で最大4名)
・就寝定員:3名 オリジン6.0 (オプションのポップアップルーフを装着で最大5名)
・リアガラス:二重アクリル窓
・車両本体価格:1,097万8,000円(税込)
使い勝手とキャンピングカーならではの空間を手にしたい方に適した装備といえるでしょう。
デュカトベースキャンピングカーでは、トイファクトリーの中で最上級モデルです。シャワー付きサニタリールームを完備し、車内の雰囲気はヨーロッパの高級ホテルを思わせる質感の高さがあります。
また、2列目シートが前後左右にスライドするため、使い勝手にも配慮が行き届いています。さらに、本革シートがオプションで用意されているため、より高級感をました贅沢仕様も可能です。
車体の特徴
・乗車定員:4名
・就寝定員:2名 ダヴィンチ5.4 (オプションのポップアップルーフを装着で最大4名)
・就寝定員:3名 ダヴィンチ6.0 (オプションのポップアップルーフを装着で最大5名)
・リアガラス:二重アクリル窓
・車両本体価格:車両本体価格は1,397万円(税込)
遊びを楽しむために作られたモデルです。2列目シートを前後にスライドできるため、リアスペースと居住スペースをシーンに合わせて拡大できる利便性の高さがあります。
また、リアスペースには、衝突安全性に優れたドイツ製のキャビネットシステムbott(ブート)を搭載し、車としての安全性確保にも貢献しています。
車体の特徴
・乗車定員:4名
・就寝定員:2名
・リアガラス:二重アクリル窓
・車両本体価格:822万8,000円(税込)
グランクルーズWDのWDは、ダブルダイネットを意味し、2列目シートのメインダイネットと、リアのサブダイネットが用意されている贅沢な1台です。縦向きの2段ベッドとリア個室のレイアウトが最大の特徴です。
なお、サブダイネットは対面レイアウトが基本ですが、1,900mm×850mmのベッドに展開できます。大人でも足を伸ばしてゆったりと過ごせるサイズになるのは嬉しいポイントと言えるでしょう。
リアのマルチルームに壁面収納型のラップルが標準装備のほか、エアコン・FFヒーター・ルーフベントなど、オプションが不要と思えるほど標準装備が充実しています。
車体の特徴
・乗車定員:6名
・就寝定員:2名 (+お子様2名)
・車両本体価格:1,265万円(税込)
デュカトのロングボディ仕様「L3H2」をベースにしたモデルです。白基調の明るい車内が特徴で、まるで部屋の中にいるような仕上がりになっています。また、扉付き収納が6個設けてあり、荷物が多くなりがちなキャンピングカーには嬉しい装備です。
リアに常設ベッドが用意されており、1,950mm×1,200mmと大人ふたりがくつろげる大きさに加えて、マットレスに厚みがあり家のベッドと変わらない寝心地が期待できます。
車体の特徴
・ベッド:セミダブル 1950mm×1200mm
・乗車定員:6名
・就寝定員:4名
・車両本体価格:1,100万円(税込)
デュカトの標準ボディ「L2H2」をベースにしたモデルです。2列目にREVOシートを採用し、3列目もフルフラットに展開できるため、利用シーンによってレイアウトの使い分けが可能です。
リアに常設のハイマウントダブルベッドを搭載しており、そのままでも使えますが、フレームを引き出すと1,940mm×1,400mmの、ゆったりしたサイズに展開が可能です。なお、両開きの90L冷蔵庫、電子レンジ、FFヒーター、家庭用エアコン、4つのサブバッテリーなど標準装備が充実しており、コストパフォーマンスに優れています。
車体の特徴
・ベッド:ダブル 1940mm×1400mm
・乗車定員:6名
・就寝定員:4名
・車両本体価格:1,122万円(税込)
まるで2列シートのミニバンを思わせる仕上がりのモデルです。オランダメーカーの「SNOKES AUTO MOTIVE社」と独占契約を締結して仕上げられており、まるで純正かと思うほど細かい部分まで手が行き届いています。
2列目シートは単に乗車定員を増やす目的ではなく、乗る人すべてが快適に移動できるように、フロントシートと遜色ない作りになっています。また、トルコのVeldo社製電動スライドドアの装着により、キーレスで開閉ができるため、小さいお子さんや、重い荷物の載せ下ろしに便利です。
さらに、オプション設定ですが、荷室専用のフロアボード・サイドパネル・ラッシングレールが用意されており、荷物を固定して運べるため、ものが多くなるキャンプでは活躍してくれるでしょう。
リア部分をツールラックとして架装したモデルです。イタリアメーカーの「GEMA社」と独占契約を締結し、軽量でありながら強度の高いアルミニウムを使い、スタイリッシュな見た目を実現しています。
ツールラックは、アイテムを自由に組み合わせが可能なため、自分好みの1台に仕上げられるのも特徴です。また、スライド式のラックや、油圧式バンラックシステムなど、ユーザーの負担軽減に配慮された装備も充実しています。
デュカトをベースにした国産モデルの11車種は、同じ車がベースになっているとは思えないほど、個性豊かに仕上げられています。たとえば、ファミリーユースに適したモデルから夫婦二人でゆったり過ごすのに向いているモデルから、仕事の相棒として使えるモデルまで、選択肢が豊富です。
車内の雰囲気もビルダーごと、モデルごとに異なるため、価格面や乗車・就寝定員、標準装備の充実度などを加味しながら、検討を進めると良いでしょう。
キャンピングカーは実車に触れてわかることも多くあります。各モデルの特徴を比較して、気になるモデルがあれば、展示場に向かう予定を立ててみてはいかがでしょうか。
ここからは、デュカトと国内ビルダーに関する3つの質問を紹介します。疑問解決の参考としてご覧ください。