フィアットデュカトのサイズは意外と扱いやすい?ハイエースと徹底比較で検証

公開日 2023.09.19
更新日 2023.09.19
フィアットデュカトのサイズは意外と扱いやすい?ハイエースと徹底比較で検証

フィアット・デュカトの購入を検討する際に最も気になるのは、サイズではないでしょうか。すでにハイエースがベースのキャンピングカーを所有している方であれば、具体的な違いについて知りたい方も多いでしょう。

 

そこでこの記事では、デュカトのサイズについて、ハイエースと比較しながら詳しく解説します。乗り換えても問題ないかどうかを判断する材料として、ぜひチェックしてみてください。

国内で流通しているデュカトのボディサイズは3種類

国内で流通しているデュカトのボディサイズは3種類
▲サンライト・クリフ アドベンチャーエディション
 

デュカトとは、イタリアの自動車メーカーであるフィアットが製造する大型の商用バンです。キャンピングカーのベース車輌としても人気が高く、ヨーロッパはもちろん、世界中に多くのファンが存在します。

日本では、2022年から国内正規販売の取扱いがスタートしており、並行輸入のキャンピングカーと合わせてデュカトの選択肢が充実してきている状況です。

デュカトのボディサイズは、全長(L)と全高(H)の2つの要素で表されます。例えば、標準ボディのL2H2の大きさは、全長が5,410mm・全幅2,050mm・全高2,525mmです。そのほか正規販売で流通しているサイズとして、ロングボディのL3H2とロングボディハイルーフのL3H3が用意されています。

国内で流通しているデュカトのボディサイズは3種類
▲ローラーチーム・リビングストーン5
 

それぞれの大きさを整理すると以下のとおりです。

・L2H2:全長5,410mm・全幅2,050mm・全高2,525mm
・L3H2:全長5,995mm・全幅2,050mm・全高2,525mm
・L3H3:全長5,995mm・全幅2,050mm・全高2,765mm

3つのボディサイズのなかでは、並行輸入・正規販売どちらも「L2H2」と「L3H2」が大きな割合を占めており、特に「L2H2」が使いやすいサイズとして人気があります。

スーパーロングのハイエースとデュカトのサイズ比較

スーパーロングのハイエースとデュカトのサイズ比較
▲トイファクトリー・バーデン
 

ここでは、デュカトのなかで一番小さいL2H2とハイエースのスーパーロングワイドボディを比較します。ハイエースは日本で最も人気のあるバンコンのベース車輌ですが、実は架装されたキャンピングカーの場合、デュカトとそれほどボディサイズは変わりません。外装と内装それぞれのサイズの違いを確認してみてください。

外装

外装について、ハイエースのスーパーロングワイドボディをベースにしたトイファクトリーの代表車種「バーデン」を例に、ボディサイズを比較すると以下のとおりです。

・デュカトL2H2:全長5,410mm・全幅2,050mm・全高2,525mm
・バーデン(ハイエース):全長5,380mm・全幅1,920mm・全高2,285mm

バーデンのほうがデュカトよりも130mm全幅は狭いですが、実際に乗車するとそこまで大きな差に感じないでしょう。標準ボディのハイエースとデュカトを比べると、全幅の違いはなんと170mm。バーデンにはエアロウィンドウが搭載されており、その分40mmも差が縮まっています。全長に至っては30mmしか変わりません。なお、デュカトでエアロウィンドウを搭載するモデルはほぼありません。

つまり、デュカトは外装サイズの数値上ではハイエースよりも大きいですが、細かくみていくとそれほど大きな差ではないといえます。特に、ハイエースベースでエアロウィンドウ付きのキャンピングカーから乗り換えるのであれば、デュカトの大きさはさほど気にならないでしょう。

内装

次に内装を見てみましょう。それぞれの室内高と室内幅の数値は以下のとおりです。

・デュカトL2H2:室内高1,932mm・室内幅2,000mm
・ハイエース:室内高1,600mm・室内幅1,800mm(エアロウィンドウ装着車)

デュカトはハイエースよりも室内高で332mm、室内幅で200mm大きく、室内の広さはデュカトの方が圧倒的に勝っています。室内高が高いため、立ったまま移動がしやすいだけでなく、天井に収納スペースやライトなどをDIYで設置できる余裕がある点もメリットです。

また、室内幅の広さによって、キッチンやダイネットスペース、寝室スペースなど柔軟なレイアウトが可能です。特に常設ベッドを設置する場合は、ハイエースよりもデュカトのほうが快適に眠れるでしょう。

買取実績

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デュカトは車輌感覚がつかみやすい

デュカトが大きいのは事実ですが、乗りやすさでカバーできる部分がたくさんあります。特筆すべきは、ドライビングポジションの高さです。前方が見やすいボンネット形状の工夫も手伝って、車輌感覚が掴みやすいように設計されています。

実際にガレージカレントCampのスタッフがデュカトを運転した際も、トヨタのアルファードと大きく変わらない感覚で安心してドライブできました。フロントガラスが大きくて視界がよく、後方もボリュームのあるドアミラーによって死角が少ない印象です。フラットかつスクエアなボディ形状のため、駐車でバックする際もスムーズに駐められるでしょう。

さらに、輸入車ならではの安定した走行を可能にするボディ剛性と、トルク感のあるディーゼルターボエンジンも運転のしやすさに貢献しているといえます。

見た目や数値上の大きさが気になる方もいるかもしれませんが、スーパーロングのハイエースオーナーはもちろん、キャンピングカー自体が初めての方でも車輌感覚はつかみやすいでしょう。

キャブコンタイプでは7m超えのモデルも存在する

キャブコンタイプでは7m超えのモデルも存在する
▲サンライト・T68 XV
 

正規輸入販売されているデュカトは、日本の道路事情でも扱えるサイズが揃っています。しかし、デュカトをベースにしたキャブコンタイプのなかには、荷室部分が延長されたり、屋根が高くなったりすることで、7mを超えるモデルも存在します。

例えば、住むことを想定して作られた輸入モーターホームといわれる大型モデルは、全長7,700mm・全幅2,380mm・全高2,960mmとバス並みの大きさです。内装空間が広く快適性は高いですが、その分、駐車する際や普段の運転ではそれなりに高度な技術と注意が必要です。また、重量も増えるため、燃費や税金も高くなります。

もしキャブコンタイプの購入を検討する場合は、駐車環境や利用シーンを具体的に落とし込むことをおすすめします。

デュカトの購入の際はまずはボデイサイズを知ることからはじめましょう

デュカトのサイズをみてみると、ハイエースのスーパーロングをベースとするバンコンやカムロードをベースとするキャブコンからでも、問題なく乗り換えできるでしょう。デュカトは外装・内装どちらも広く、大きなフロントガラスや高い視点で運転もしやすく設計されています。また、欧州車ならではの見た目で、人気のハイエースと比較しても決して見劣りしません。

輸入車としてのハードルはあるものの、正規販売によってメンテナンスやパーツ交換などのアフターサポートが充実してきており、ハイエースから乗り換える価値は十分にあるといえます。もしデュカトを購入する際は、利用環境を考えながら、3つあるボディサイズのなかでどれが最適なのか検討することをおすすめします。

よくある質問

Q 一番小さいデュカトの全長は何mですか?
一番小さいデュカトは、標準ボディのL2H2で、全長は5.4m(5,410mm)です。ハイエースとの比較もしていますため、こちらで詳細をご確認ください。
Q ハイエースの常設ベッドが狭く感じますが、デュカトはどうですか?
デュカトは室内幅が2,000mmあるため、常設ベッドを設置しても十分なスペースが確保できます。また、室内高も1,932mmあるため、デュカトのほうが快適に眠れるでしょう。内装についてはこちらで詳しく解説しています。
Q デュカトは運転がしやすいと聞きましたが、本当ですか?
デュカトは大きいですが、運転感覚はつかみやすく安心して運転が可能です。視点の高さやボンネットの形状が運転のしやすさに大きく貢献しているといえます。試乗を踏まえた運転感覚については、こちらで詳しく解説していますため、ぜひご覧ください。

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