【初心者必見】車中泊で有効な防犯対策とグッズを徹底解説

車中泊に潜むリスク

自分だけの時間を過ごせる、非日常感が魅力の車中泊。しかし、楽しいことだけではなくリスクが潜んでいる点に注意しなければいけません。特に女性が一人で車中泊をする場合には、車上荒らしや犯罪に巻き込まれてニュースになった事例もあり、用心する必要があります。車中泊利用者は年々右肩上がりの傾向にあり、宿泊スポットの混雑を避けるために平日の利用を計画している方もいるでしょう。自由に使えるスペースが広く取れるため、快適性は上がりますが、何かトラブルがあった際に助けを呼べないデメリットがあります。

例えば、トイレや歯磨きで車外に出た際に、話しかけられたり強引に輪の中に入れようと誘われる可能性はゼロではありません。寝泊まりを予定していればお酒を飲んでいる場合もあり、拒否しても話を聞き入れてもらえないことも多いでしょう。リスクばかりに目を向けてばかりではせっかくの車中泊が台無しですが、頭に入れないまま行動に移してしまうのも危険といえます。車中泊を計画する際には、予期せぬ事態が起きた場合でも対応できるリスクへの対策と備えが重要です。

車中泊で有効な防犯対策

ここからは、車中泊当日に慌てず対応するために有効な防犯対策を5つ紹介します。どれもそれほど難しくないため、チェックリストとして活用してみてください。

すべてのドアを施錠する

車中泊施設に到着し、準備を進める際には全てのドアが施錠できているか確認しましょう。なぜなら、シフトレバーをPに入れると自動で鍵が解除されるためです。車の快適装備は年々充実しており、自動解除が標準装備の車種も増えてきました。

トイレを利用したり、食事をしたりと、現地に着いてからも車から出入りするタイミングはいくつもあります。その際に、施錠のし忘れに気づかないケースは十分考えられます。特に一人の場合は、見逃してしまう場合もあるでしょう。

具体的な対策として、車内で過ごす準備が整ったら、ドアの施錠を忘れないように、スマホのカレンダー機能を活用してリマインドする工夫も防犯対策として有効です。

車の周辺を確認する

車中泊施設に車を停めたら、周りに人気（ひとけ）があるかどうかには気を配るようにしましょう。特に女性の場合、急に男性に襲われて力で押さえつけられてしまうと抵抗できません。外に出る前に車内から辺りを確認してください。また、車に乗り込む際に後をつけられる可能性もあります。振り返って怪しい人影がないか見ながら戻りましょう。

駐車場所にも気を配るとより安全性が高まります。木が生い茂っていて夜になると完全に暗くなってしまう場所ではなく、明かりが当たるところに停車しましょう。事前に車中泊候補の場所をホームページやGoogleマップなどを使ってイメージをつかんでおくこともおすすめです。それでも不安に感じる場合は、利用先に直接確認してみましょう。

すぐに発進できる準備をしておく

防犯対策と天候悪化の両面において、車をすぐに発進できるように準備しておくと安心です。例えば車中泊を楽しんでいる最中、外からドアを叩く音が聞こえたり、呼びかけられたりした場合、そこに留まっておくのは危険です。また、急な天候の変化による強い雨風にさらされる可能性も車中泊では考慮しておく必要があります。

そのような場合に備えて、進行方向に向けて駐車し、運転席や足元には極力何も無い状態が理想です。特に夜間の場合、急いでその場から離れるためには、自分の車の周りに障害物が無いか確認しておくと良いでしょう。

肌身離さずスマートフォンを持ち歩く

女性が一人で車中泊をする上で、スマートフォンは命綱とも呼べる頼りになる存在です。たとえトイレに行くだけであっても、肌身離さず持ち歩きましょう。怖い話ですが、連れ去りが起こった場合でも、スマートフォンの緊急連絡機能で警察に連絡できます。なかなか難しいかもしれませんが、カメラ機能で現場の様子をおさえておけば証拠を残せます。

またスマートフォンに付随して、Apple Watchをはじめとするスマートウォッチの利用も有効です。いずれにしても外部との連絡手段は車の中に残さず、外部との連絡を断たない工夫が必要になります。

現在地をSNSで発信しない

車中泊の様子を共有するために、SNSへ投稿しようと考えている方は多いのではないでしょうか。しかし、リアルタイムで現在地を付与した情報を投稿して、悪意ある第三者から注目されると大変危険です。すると結果として、身の安全を脅かすようなリスクにつながるかもしれません。例え位置情報をつけなくても、写真や動画に映り込んでいる背景や天候などから、容易に場所が特定されてしまいます。自分の身を守るため、SNSへの投稿タイミングは帰宅後にずらしましょう。

車中泊で便利な防犯グッズ

ここからは、車中泊で準備しておきたい便利な防犯グッズを4つ紹介します。すべてを用意しなければ車中泊をしてはいけないわけではないため、ご自身にとって必要と思えるものがないか1つずつご確認ください。

目隠しカーテン・サンシェード

車中泊を快適にするには、プライバシーの確保が必須です。目隠しカーテンやサンシェードがあれば、外から中の様子が遮断できるため防犯面でも効果的です。加えて強い日差しも軽減してくれるため、車内の温度上昇を抑えてくれる効果もあります。現地に到着してからでも簡単に取り付けができるものが多く販売されています。1,000円台から購入できるため、全ての窓をカバーしてもそれほどコストはかかりません。

ホイッスル・防犯ブザー

手軽に使える防犯グッズとして、ホイッスルや防犯ブザーがあります。どちらも大きな音で注意喚起できる点がメリットです。ただし鳴らすタイミングや音量の確認には十分注意しましょう。時間帯によっては周りの人を不快にさせてしまうかもしれません。事前に自宅で明るいうちに確認してから車内に持ち込むことをおすすめします。なお、ホイッスルは500円未満、防犯ブザーも1,000円未満で購入可能です。

護身用スプレー

護身用スプレーはコンパクトでありながら、高い威力を発揮するアイテムです。スプレーが顔にかかると目や鼻、口に痛みが生じて普通に立ってはいられなくなるため、逃げる時間を確保できます。小型のものを選べば車内でも、カバンの中でも場所を取りません。ただし、使う場所には注意が必要です。スプレーしたあとに広がって自分にもかかる可能性があります。また、距離が遠すぎて効き目がない可能性も考えられます。広い公園や海辺など、開けた場所で試しに使ってどの程度の距離まで届くのかは確認すると良いでしょう。1,500円前後で購入可能です。

ドライブレコーダー

車中泊の防犯対策として、駐車監視機能がついたドライブレコーダーも有効です。エンジンが止まっている状態でも録画が可能です。また、外から衝撃を加えられた時も自動的に録画できるため、証拠資料として使えます。暗視機能に優れたモデルや、スマホと連携できるモデルなど選択肢が豊富です。価格はピンキリで幅広いため、予算や求める機能に合ったものを選ぶと良いでしょう。なお、自分で取り付けることもできますが、車のメーカーによって設定が異なる場合もあるため、カー用品店やディーラーにお願いした方が無難です。

安心して車中泊できる場所

最後に安心して車中泊できる場所として、RVパークとオートキャンプ場を紹介します。どちらも快適に過ごせる設備が整っていますが、異なる特徴があります。詳しく解説するため宿泊先の検討材料としてご覧ください。

RVパーク

RVパークは、一般社団法人日本RV協会が定めた条件を満たしている車中泊専用の施設です。全国各地に広まっており、2023年4月時点で330件もの施設があります。「快適に安心して車中泊ができる場所」がテーマで、有料ではあるものの初めての車中泊でも安心して利用できる環境が整っています。利用するにあたり防犯カメラが設置されている施設や、管理人が常駐している施設を選ぶことをおすすめします。RVパークの中には人気（ひとけ）のないパークや無人のパークもあり、女性一人の利用には不向きです。利用を計画する際には公式サイトでどのような設備があるのか、確認しておくと良いでしょう。

オートキャンプ場

オートキャンプ場は、車で乗り入れが可能なキャンプ場です。RVパーク同様有料ながら、場所によって目が行き届かなかったり、夜間には管理者がいなかったりする場合があります。そのため防犯カメラがある施設や、何かあった時に連絡できる緊急の連絡先が明示されている施設を選ぶと安心です。また、ファミリー層が多いキャンプ場を選ぶと、比較的賑やかで安心して過ごせるでしょう。オートキャンプ場はテントを張ってキャンプを楽しむ方もいるため、騒音やアイドリングの排気には十分注意が必要です。公式サイトや口コミなどを参考に、一人でも安心して夜を過ごせるかどうか、確認しておくことをおすすめします。

https://www.campcar-lab.com/kaitori/

まとめ

車中泊は気軽にアウトドアが楽しめる反面、防犯上のリスクも知っておく必要があります。特に女性の一人旅では、複数人で行く場合よりも気をつけるべき点は多いです。気持ちを軽くするためにも防犯グッズを揃えたり、安心して利用できる場所を選んだりと、対策をすれば楽しい車中泊を過ごせるでしょう。