キャンピングカーでのんびり車中泊旅は憧れますが「どこを宿泊場所にするか」は、事前に検討しておきたい重要なポイントです。車中泊の場所として候補に出されやすい施設の一つに道の駅があります。しかし、道の駅で本当に宿泊して大丈夫なのでしょうか。この記事では、道の駅での車中泊事情とおさえておくべきマナーをご紹介します。快適な旅行が実現できるおすすめスポットもお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
キャンピングカーでのんびり車中泊旅は憧れますが「どこを宿泊場所にするか」は、事前に検討しておきたい重要なポイントです。車中泊の場所として候補に出されやすい施設の一つに道の駅があります。しかし、道の駅で本当に宿泊して大丈夫なのでしょうか。この記事では、道の駅での車中泊事情とおさえておくべきマナーをご紹介します。快適な旅行が実現できるおすすめスポットもお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
結論からお伝えすると、道の駅で仮眠以外の車中泊はできません。その理由として、国土交通省の見解が挙げられます。
<「道の駅」は休憩施設であるため、駐車場など公共空間で宿泊目的の利用はご遠慮いただいています。もちろん、「道の駅」は、ドライバーなど皆さんが交通事故防止のため24時間無料で利用できる休憩施設であるので、施設で仮眠していただくことはかまいません。>
引用元:国土交通省「道の相談室」
上記の通り、休憩を目的とした仮眠はOKですが、道の駅を宿泊施設とみなして泊まるのはNGです。とはいえ、やや曖昧にされている部分もあり、実際には道の駅ごとにルールが決められているため、事前に立ち寄りそうな場所の情報収集しておいた方が安心でしょう。
道の駅で「宿泊」が禁止されている背景にあるのは、車中泊利用者によるマナー違反です。
近年、軽キャンパーに代表されるようにキャンピングカーが普及し、車中泊旅行者が一気に増加しました。その影響で、共有スペースの駐車場にテーブルや椅子などの荷物を広げ、休憩目的で来た他の利用者の妨げとなる行為が横行した時期があり、ニュースでも大きく取り上げられていました。そのため、夜間になると駐車場を閉鎖する道の駅もあるほど車中泊利用者への目は厳しくなっています。
ここからは、道の駅でやってはいけないNG行為7選をご紹介します。思わぬトラブルを招かぬよう、お出かけ前に確認しておきましょう。
道の駅はあくまで休憩施設であるため、宿泊施設のように長期滞在すると他の利用者の駐車や買い物の妨げになるのでNGです。長時間の滞在は駐車場の占有だけでなく、道の駅周辺の道路の渋滞にも繋がり、近隣住民にも迷惑がかかってしまいます。宿泊を伴った旅行を計画する場合には、RVパークやオートキャンプ場など宿泊を前提とした施設を利用した方が快適に過ごせるでしょう。
クルマの外にテーブルや椅子を広げるのは立派なマナー違反です。道の駅に限らず駐車場は公共施設のため、誰でも利用できるように一人ひとりの配慮で成り立っています。例え一時的なものであってもNGなので、私物を車外に広げないように注意しましょう。
アイドリングは騒音や排気ガスが発生し、周囲に悪影響を及ぼします。夜中周りが寝静まるような時間になれば、車内では気づかないほど、エンジン音が騒音として周りに広がります。さらに、アイドリング中に出る排気ガスが車内に逆流してしまうと、最悪の場合一酸化中毒を引き起こすリスクもあるため非常に危険です。
道の駅に限った話ではありませんが、クルマの外でガスコンロやバーナーなど、火を使うのは厳禁です。むやみに火を使ってしまうと、軽犯罪法第1条第9号違反の対象になってしまうかもしれません。道の駅を仮眠で利用する際には、必要な食料品は道の駅で購入し、くれぐれも自炊は控えましょう。
洗面所で衣服を洗濯したり、汚れた食器類を洗うのは周りの方への迷惑行為となります。匂いや汚れへの配慮は、公共施設を利用する上での最低限のマナーです。対策としては、着回しの効く洋服で出かける、食器類にはラップを巻いて汚れないようにするといったひと手間で、旅先の快適性を高められます。いずれにしても自宅で生活するのと同じように水回りの設備を利用するのは避けましょう。
食べ残したカップラーメンのスープなどの汚水をトイレで処理するのもマナー違反です。詰まりや臭いの原因になりますので、専用コンテナなどの決められた場所に廃棄しましょう。
道の駅には利用者用のゴミ箱が用意されていますが、そこに持ち込みのゴミを捨ててはいけません。時折、大きなゴミ袋に入ったゴミを捨てている方もいますが、大きなマナー違反です。自宅に持ち帰るといった基本的なマナーと配慮が求められます。間違っても「公共施設だから」という理由で何でもかんでもゴミを捨てないように気をつけてください。
トイレをはじめとする道の駅施設内の電源を無断で利用するのは、マナー違反を超えて窃盗罪に問われます。車中泊を伴う旅行では、スマホなどのバッテリー対策は必須です。クルマのシガーソケットでの充電やポータブル電源を用意するなど、事前に備えておきましょう。ポータブル電源は災害時でも役立つため、一つあると汎用性の高いアイテムです。電源は自分で用意して、無断利用は控えましょう。
ここからは道の駅以外で快適に車中泊旅が楽しめる場所をご紹介します。どちらも初心者が利用しやすいスポットなので、特徴を確認しておきましょう。
RVパークは日本RV協会が推し進めている車中泊ユーザー向けに設置された施設です。2022年9月時点で全国に282件の認定施設があります。ゆとりのある駐車スペースが確保されており、クルマを横付けして車中泊やテントによる寝泊りも可能です。24時間利用できるトイレや100V電源が用意されています。施設によってはレジャー施設やレストラン、入浴施設が揃っている場合もあり、何日でも快適に過ごせます。道の駅に併設されている場合もあるので、具体的な場所は事前に検索し、さらに予約しておくと万全です。
無料ではありませんが、数日間の車中泊を楽しみたい方にぴったりなのがオートキャンプ場です。駐車スペースとテントサイトがセットで利用区画が明確に分けられており、クルマに積んだ荷物をおろす手間もなく、そのまま横付けできるため利便性が高いです。トイレや水周りの設備が整っており、施設によってはサウナや露天風呂、温泉のほか、釣り堀などのレジャー施設まで完備されている場合もあります。電源が用意されている場所も増えてきているため、キャンプ初心者でも気軽に利用可能です。こちらもRVパーク同様、予約制のところが多いため、事前におさえておくと快適な旅になるでしょう。
この記事では、道の駅で車中泊ができない理由とその背景にある利用マナーについてお伝えしました。残念ながら道の駅自体で車中泊はできないものの、RVパークが併設されている場合には、充実した設備の中で快適に過ごせます。またオートキャンプ場も初心者には優しい施設のため、どなたにもおすすめできます。どの施設を利用する場合でも、マナーをおさえた立ち振る舞いが大切になります。この記事でお伝えしたNG行為を踏まえて、この週末に楽しい旅行を計画してはいかがでしょうか。
道の駅で車中泊を検討している方が疑問として抱く、よくある質問をまとめました。車中泊旅を計画するときの参考にしてください。