キャンピングカーで車中泊をしようとしたとき、どこに車を停めれば良いのでしょうか。車中泊を目的として車を停める場合には、駐車できる場所と駐車を禁止している場所があります。また、車を駐車した際のマナーも場所によってさまざまです。今回は、車中泊ができる場所やマナー、場所選びのポイントなどを解説します。車中泊をしようとしている方は参考にしてみてください。
キャンピングカーで車中泊をしようとしたとき、どこに車を停めれば良いのでしょうか。車中泊を目的として車を停める場合には、駐車できる場所と駐車を禁止している場所があります。また、車を駐車した際のマナーも場所によってさまざまです。今回は、車中泊ができる場所やマナー、場所選びのポイントなどを解説します。車中泊をしようとしている方は参考にしてみてください。
車中泊をしようとしたときは、場所選びがポイントです。車中泊をする場所の候補として挙げられるのは、RVパーク、オートキャンプ場、道の駅、SA(サービスエリア)・PA(パーキングエリア)などです。ただし、車中泊ができる場所とできない場所があるため、それぞれの施設の基本的なルールを知っておくことが大切です。ここからは、「RVパーク」、「オートキャンプ場」、「道の駅」の特徴や基本ルールを紹介します。
RVパークは、一般社団法人日本RV協会が定めた条件を満たした車中泊施設です。全国の温泉、旅館、道の駅、遊園地など、さまざまな施設でRVパークの設置が進んでいます。車中泊施設であるRVパークには、トイレやゴミを処理する場所があることが特徴です。
RVパークとして認定されるためには、次の8つ条件を満たしていなければなりません。
1.4m×7m程度の駐車スペース
2.一週間程度の滞在が可能
3.24時間利用可能なトイレ
4.100V電源が使用可能
5.入浴施設が施設内又は15km圏内にある
6.ゴミ処理が可能
7.入退場制限が緩やかで予約が必須ではないこと
8.RVパークの看板を設置すること(ロゴは協会が作成、設置は施設で行う)
これらの条件からも、ゆとりある駐車スペース、トイレ、電源、近隣施設があることが明らかです。
ほとんどのRVパークでは、予約不要となっていますが、一部のRVパークでは予約が必要なケースもあります。料金は、無料の所もあれば、有料の場所もあります。RVパークを利用するときには、予約の有無や料金などを事前に調べておきましょう。
RVパークを利用する時には、禁止事項や注意しなければならないことがあります。日本RV協会公認車中泊施設「RVパーク」のホームページには、禁止・注意事項について次のように記載されています。
・車外での調理は禁止です。
・直火はもちろん禁止です。(直火でなくてもたき火やバーベキューはご遠慮ください。)
・駐車中では、必ずエンジンを停止してください(アイドリング禁止)。
・発電機の使用及び騒音等、周辺(車中泊客)に迷惑のかかる行為は禁止です。
・ゴミ・吸い殻などのポイ捨て、不要物の置き去りも禁止です。
・排水については、利用される施設ごとに可否を含め確認し、その処理方法については、必ずその施設のルールに従ってください。例えグレータンクでも、その場での排水は絶対にお止めください。
・駐車場内での、事故・盗難等については、責任を負いかねますので、ご了承ください。
RVパークを利用するときは、ルールやマナーを守って使いましょう。
オートキャンプ場とは、サイト内(テントを張る場所)に車の乗り入れができるキャンプ場のことです。車の横にテントを設置できたり、車内のスペースを有効に利用できたりします。また、搬入や撤収がスムーズに行えるのも特徴です。さらに、車内に宿泊することもできるため、身の安全を守ることもできます。
しかし、キャンプ場の場合は路面が舗装されていない場所も多く、地面がぬかるんでいるためにスタックしたり、車両を水平に停めらなかったりすることがあります。よって、慎重に駐車場所選びをしなければなりません。また、周囲の車のドアの開閉音やエンジンの音などの騒音が響くため、寝るときに気になることもあります。
オートキャンプ場を利用する際にも注意しなければならないことがあります。注意点は次のとおりです。
・サイト内は最徐行(子どもの飛び出しなどの危険性があるため)
・アイドリング禁止(環境への配慮や周囲の利用者に迷惑がかからないようにするため)
・22時以降は就寝時間(22時以降は明かりを消して、騒音を立てないようにすることが一般的なルールとなっています)
道の駅は、国土交通省が管轄する休憩施設です。国土交通省のホームページによると、道の駅はあくまでも休憩施設であるため、駐車場など公共空間を宿泊目的で利用することを推奨していません。しかし、中には車中泊ができる道の駅もあります。なお、道の駅で仮眠することは問題ありません。
車中泊ができる道の駅では、予約や利用料金などが必要になる場合もあります。道の駅で車中泊するときは、事前に調べておくことをおすすめします。
車中泊する場所を選ぶときは、車を停める位置、トイレ、コンビニや入浴施設などが近隣にあるかという点に着目することが大切です。ここからは、車中泊する場所を選ぶときのポイントを解説します。
車中泊をする時には、車を停める場所が重要です。
まず、車中泊そのものができる場所かどうか確認しましょう。次に、車中泊できる場所の場合は、駐車場所選びがポイントとなります。車中泊に適した駐車場所は、地面の傾きがない水平の場所で、近くにトイレなどの施設がある所が良いでしょう。
車が傾いた状態で停めてしまうと、車内で快適に過ごすことができなくなり、寝るときや室内を歩くときに不安定になります。また、駐車場所が舗装されていない場合、車がスタックする恐れもあります。スタックすると車の駆動方式によっては脱出が難しいため、駐車する場所を選ぶときは路面の状況や近隣施設の位置を考慮することが大切です。
車中泊をする施設内にトイレがあるか確認しましょう。また、トイレがあっても衛生面に問題がないか実際に見ることをおすすめします。車中泊ができる施設には、トイレが設置されていることが多いものの、故障して使えなかったり、トイレットペーパーが不足していたりする可能性があります。そのため、車中泊をする場所に到着したら、トイレの確認をしておきましょう。
また、駐車場所とトイレは近い方が良いでしょう。車中泊できる施設は、夜になると街灯が少なくなったり、明かりがなかったりします。深夜にトイレへ行くとき、車からの距離が遠いと道に迷ったり、足場が悪くケガをしてしまったりする可能性があります。
車中泊する施設にコンビニがあるか確認しましょう。手軽に必要な物資を調達できるコンビニがあると非常に便利です。ただし、コンビニによっては、営業時間が24時間ではないケースもあります。車中泊する時には、コンビニの営業時間を調べておきましょう。
車中泊をする際は、近くに買い物できる場所や入浴施設があるか確かめておきましょう。車中泊をする場所の近くに、食品や飲料を調達するコンビニやスーパーがあると食事に困ることがありません。
キャンピングカーによっては、シャワールームが設置されていない場合もあります。身体を清潔に保つためにも、車中泊をする場所の近くに入浴施設があるか調べておきましょう。また、入浴施設の営業時間も合わせて調べておくことをおすすめします。
車中泊をするときには、その場に応じたマナーが大切です。一般的なマナーは次のとおりです。
・エンジンを切る
・深夜はなるべく音を立てないようにする
・オートキャンプ場では22時以降に明かりを消す
・周囲の利用者に迷惑をかけない
RVパークやオートキャンプ場には、それぞれに利用方法が設けられています。ルールを守って利用しましょう。
車中泊そのものは違法ではありません。しかし、車中泊する場所によっては、施設の利用方法に反していることがあります。車中泊をする際に施設を利用する場合は、それぞれの利用方法を確認しましょう。
なお、RVパークやオートキャンプ場では車中泊が認められています。一方、道の駅やSA(サービスエリア)・PA(パーキングエリア)では基本的に長時間にわたる駐車や車中泊が認められていません。それぞれの施設の利用方法を確認して車中泊ができるかどうか判断しましょう。
車中泊をするときには、「マット」「照明器具」「覗き見防止用具」「防寒グッズ」を用意しておくと良いでしょう。
マットは、就寝するときに便利なアイテムです。横になって寝るときに、フラットでクッション性に優れたマットがあると安眠できます。
照明器具は、夜間にトイレへ行くときや車内を移動するときに役立つツールです。真っ暗な場所で安全に移動するために用意しておきましょう。
覗き見防止用具は、カーテンやシェードなどです。窓を覆う覗き見防止用具がなければ車内を見られてしまう恐れがあります。また、街灯がある場所では、窓を覆うアイテムがないと眩しくて寝れないこともあるでしょう。安全・快適に寝るためにも覗き見防止用具を用意しておくことをおすすめします。
防寒グッズは多めに用意しておきましょう。キャンピングカーの種類によっては、遮熱性が十分ではないことがあります。また、高地のキャンプ場では日が落ちると気温が下がり、予想以上に寒くなることがあります。そのため、車中泊をするときは防寒グッズを多めに準備しておくことをおすすめします。
車中泊は、高額な宿泊費がかからず、時間の制限がないことが魅力です。また、移動できるプライベート空間と言えるキャンピングカーであれば、落ち着いて休むことができます。ただし、車中泊をするときは、車の駐車場所や施設のルールを守ることが大切です。この記事で紹介してきたポイントを抑えて快適な車中泊ライフを楽しみましょう。
キャンピングカーで車中泊をするときの注意点などをQ&Aでまとめました。車中泊をするときの参考にしてみてください。