キャンピングカーの購入を検討しているけれど、車検について気になって一歩踏み出せないという方も多いのではないでしょうか。普通乗用車で車検を通した経験があっても、バンコンをはじめとするキャンピングカーではどのような違いがあるのか、最初はわからないことだらけでしょう。
そこでこの記事では、キャンピングカー維持費として重要な車検について詳しく解説します。概要はもちろん、安く抑えるための方法もお伝えするため、購入検討の足がかりとしてぜひお役立てください。
キャンピングカーの購入を検討しているけれど、車検について気になって一歩踏み出せないという方も多いのではないでしょうか。普通乗用車で車検を通した経験があっても、バンコンをはじめとするキャンピングカーではどのような違いがあるのか、最初はわからないことだらけでしょう。
そこでこの記事では、キャンピングカー維持費として重要な車検について詳しく解説します。概要はもちろん、安く抑えるための方法もお伝えするため、購入検討の足がかりとしてぜひお役立てください。
▲フジカーズジャパン・FOCS Di
キャンピングカーの車検では、普通乗用車と同様の点検が実施されます。加えて、最大の特徴といえる架装部分もチェック項目です。車検期間についても、普通乗用車とは異なるため、詳細をみていきましょう。
なお、バンコンや軽キャンパーとして紹介されているモデルのなかには、1ナンバーや4ナンバー登録で販売されているモデルもあります。ここでは、8ナンバー登録車をキャンピングカーとして整理しています。具体的なナンバーごとの車検期間は以下のとおりです。
・8ナンバー(キャンピングカー):初回 2年後/2回目以降 2年ごと
・3ナンバー(普通乗用車):初回 3年後/2回目以降 2年ごと
・1ナンバー(貨物自動車):初回 2年後/2回目以降 1年ごと
・4ナンバー(軽貨物自動車など):初回 2年後/2回目以降 2年ごと
繰り返しですが、普通自動車とは初回の車検時期が違うため、初めてキャンピングカーを所有する方は注意してください。
▲フジカーズジャパン・FOCS Di インテリア
今後車検を通すうえで、正確に構造要件を把握しておかなければなりません。なぜなら、DIYで装備をいじってしまうと構造要件を満たせず、車検が通らなくなる可能性があるためです。また、重い荷物を積んだままにすると、検査に悪影響を及ぼし車検に通らなくなってしまう場合があります。
8ナンバーのキャンピングカーを車検に通すためには、以下4つの構造要件を満たす必要があります。
1.就寝定員は乗車定員の3分の1以上(端数は切り捨てることとし、乗車定員2人以下の自動車にあっては1人以上)
2.室内高1,600mm以上(調理台の高さが850mm以下の場合は1,200mmの確保でよい)
3.10L以上の貯水排水施設がある
4.炊事施設がある
1と2については、2022年の構造要件改正で緩和された部分です。時代の流れとともにキャンピングカーの様式が変わり、軽キャンピングカーに代表されるように車中泊目的の需要が拡大してきました。特にコロナ禍の影響は法改正に大きく影響したといわれています。
▲24ヶ月定期点検整備記録簿
ここからは、トイファクトリーが製造・販売しているハイエースをベースにしたバンコンのランドティピーと国産ミニバンで費用を比較していきます。実際に車検を通した際の金額をもとにしているため、リアルかつ正確性のある情報として参考にしてみてください。
車検にかかる主な費用としては、以下の5つが挙げられます。
・法定点検費用
・自動車重量税
・自賠責保険料
・検査代行手数料
・印紙代
車検の内容にもよりますが、キャンピングカーの8ナンバーは諸費用の部分で安くなるケースもあり、普通乗用車と比較してもそれほど大きくは変わりません。次の見出しで、具体的な金額差を解説します。
具体的な費用について、一般的な車検工場の概算をもとに「普通乗用車」の場合と「キャンピングカー」の場合に分けて比較していきます。
【普通乗用車】
合計:14万9,250円〜
(内訳)
・重量税:3万2,800円
・自賠責保険:1万7,650円
・印紙代:1,600円
・車検基本料(法定24ヶ月点検+検査料):2万5,300円~
・代行手数料:6,000円~
・ブレーキフルード交換:1万100円~
・ワイパー交換(前後):5,900円~
・LLC交換:1万8,200円~
・エアコンフィルター交換:1万400円~
・バッテリー交換:2万1,300円~
【キャンピングカー】
合計:19万880円〜
(内訳)
・重量税:3万2,800円
・自賠責保険:1万9,980円
・印紙代:1,600円
・車検基本料(法定24ヶ月点検+検査料):2万5,300円~
・代行手数料:6,000円~
・ブレーキフルード交換:1万100円~
・ワイパー交換(前後):5,900円~
・LLC交換:1万8,200円~
・バッテリー交換:2万1,300円~
・サブバッテリー交換(2個):4万9,700円~
普通乗用車とキャンピングカーの合計の金額差は4万1,630円です。キャンピングカーだからといって特別高くなるわけではありません。ただし、代表的な装備の1つであるサブバッテリー交換の費用はプラスでみておく必要があります。
また、軽キャンピングカーだと自賠責保険料が6,250円安いなど、高いどころかむしろ一部で諸費用を抑えられるケースが見受けられます。
▲車検見積り
キャンピングカーの車検費用を安くするポイントは「事前見積」と「日頃のメンテナンス」の2つです。
「事前見積」では、前もって車検の見積もりを出してもらい内容を理解しましょう。変える必要のない部品交換を盛り込んで、費用を高くする業者も存在します。車検として必須の内容はどれなのか、業者が推奨して追加した内容はどれなのかを確認する一手間がコストダウンにつながります。
「日頃のメンテナンス」は、故障の予防のために行いましょう。車検のときにまとめて対応するのも手ですが、交換費用がかさんでしまったり、万が一故障した際に高額な修理費用がかかるかもしれません。日常のなかでできるメンテナンスとして、洗車やオイル交換などをこまめに行いましょう。また、定期的な換気も車内を快適に維持するうえでは重要です。
少しの配慮で車検費用を抑えられます。日常的な手入れを怠らず、車検の際には事前に詳細な費用を確認してから依頼しましょう。
▲車検証
キャンピングカーの車検は、専門店に依頼したほうが安心です。車検自体は、街のガソリンスタンドやユーザー車検などで手軽に済ませることもできます。しかし、キャンピングカーは、専用の装備を積んでいたり、重い荷物を載せて長距離を移動する特性上、知識が豊富な専門店でなければ故障箇所を見落とされるかもしれません。
例えば、専門店であれば車検と一緒にエアロウィンドウの雨漏り修理に対応してもらえるケースがあります。細かくチェックしてもらえる分、多少値段は張りますが、安心や安全の面から受けられるメリットは大きいでしょう。キャンピングカーを購入し車検の時期になったら、専門店に依頼することをおすすめします。
ここでは、キャンピングカーの車検に関する3つの質問に回答します。疑問解決にぜひお役立てください。